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Oct 14, 2009
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1.新型インフルで4歳男児死亡 国内最年少
2.新型インフルエンザ:猛威 連休中、当番医に殺到 札幌市、対策強化
3.特集ワイド:新型インフル 素朴な疑問
4.新型インフルは特に若者に危険、健康な人の肺機能低下もたらす
5.感染前「持病なし」が40%超 新型インフル、米調査
6.感染症テーマに研究者らがシンポ「新型」の早期治療や鳥インフル警戒訴え
7.乳幼児突然死の半数が「添い寝」、正しい知識で予防可能 英研究
8.喫煙者の肺移植で患者死亡、検視法廷で論議に 英国
9.コカイン中毒、「ワクチン」で絶頂感防ぐ 米大学研究
10.「根活」男性に強い味方? 承認4年目の脱毛症治療薬
11.がん粒子線治療装置の小型化技術を開発 「治療費も10分の1に」
12.女性の足のむくみ、症状は季節を問わず
13.医師と患者の橋渡し 中立的立場で関係再構築
14.医療・介護の倒産最多 09年度上期
15.【厚労省】レセオンラインに免除措置‐現猶予は1月請求から解除
16.入院基本料「1点引き上げると相当な金額に」
17.米国の新型入院例、抗ウイルス薬早期投与が転帰に影響
18.南半球の新型インフルICU入院患者、3分の1は基礎疾患なし
19.新型インフルエンザA/H1N1 健常者へのタミフル予防内服で有害事象も
20.季節性インフルエンザのワクチンがH1N1対策に有用かもしれない
21.飲酒が糖尿病リスク、インスリン分泌に関連
22.軽度妊娠糖尿病への治療介入
23.周産期の仮死性脳症を呈した新生児への低体温療法は有効か?
24.Study Compares Abdominal Aortic Aneurysm Repair Methods
25.Study Suggests Link Between Cell Phones and Brain Tumors
26.プレスリリース
1) アジレント、ターゲットDNA濃縮キット「Agilent SureSelect Human All ExonKit」を発表
2) 鶴見大学と再生医療推進機構、「歯髄細胞バンク事業」を本格始動
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1.新型インフルで4歳男児死亡 国内最年少
日本テレビNews2009年10月14日

新型インフルエンザに感染した東京都内に住む男児(4)が13日夜、死亡していたことがわかった。新型インフルエンザに感染して死亡した人の中では国内最年少となる。
 東京都によると、男児は4日、39.9℃の熱があり、5日にインフルエンザ治療薬「タミフル」の処方を受けたが、呼吸器不全などの症状があり、集中治療室で治療を受けていた。しかし、症状が改善せず、13日午後8時前、新型インフルエンザに感染したことによる急性脳炎が原因で入院先の病院で死亡したという。
 国内で新型インフルエンザに感染して死亡したのは、疑い例を含め24人目。


2.新型インフルエンザ:猛威 連休中、当番医に殺到 札幌市、対策強化
毎日新聞社2009年10月14日

 道内での新型インフルエンザの感染が猛威を振るっている。第40週(9月28日~10月4日)の定点当たりの感染者数が16・99人と全国最多となり、11、12日の連休には札幌市内の休日当番医療機関に患者が殺到した。今後、さらに感染者数は増えるとみられ、市は医師会と協議して休日当番医療機関の数を増やすなどの対策を強化する。
 札幌市内の小児科の休日当番医療機関(午前9時~午後5時)は5カ所。9月の大型連休(シルバーウイーク)に患者が増えたことを受け、今月4日からこれまでの3カ所から増やしたばかり。だが、11日は前週(4日)比で約1・8倍の1482人、12日は1283人の患者が殺到。夜間急病センター(中央区)の小児科も、11日には同比約2・29倍の370人、12日は268人が訪れた。同センターで11日は内科も合わせると452人が訪れ、センター開始以来最多となる受診者数となり、6時間も待ったり、待ちきれずに帰った患者がいたという。
 同センターには13日夜にも、子どもを抱えた親が次々と来院した。発熱した長女(2)の受診に来たという保育士の母親(30)=東区=は、「明日の日中だと待たされると思ったし、少しでも早い方がいいと思ってきた。やはり心配です」と話していた。
 道感染症情報センターによると、道内で計30ある各保健所管内の報告(第40週)では、浦河保健所管内が警報レベル(30人以上)の37人▽札幌市保健所管内28・66人▽岩見沢保健所管内28・13人--と続き、他に注意報レベル(10人以上)が14保健所管内に上った。今月末にかけて流行のピークを迎える可能性があり、札幌市保健所は「(第41週以降で札幌市の)警報レベルは確実」という。
 休日当番医療機関と同様に夜間急病センターも4日から、小児・内科(午後7時~午前0時)それぞれで医師を1人増やし3人体制としているが、深夜担当医師や薬剤師、看護師などの体制強化も検討している。札幌市保健所は小児科の混雑解消として、「満12歳(中学生)以上の患者は内科を受診したり、朝から体調が悪い場合は日中のうちに受診してほしい」と訴えていた。
 また、同センターの穴倉廸弥・センター長は「症状は普通のインフルエンザと一緒だが、これだけ患者が出ていることからも分かるように、感染力が非常に強い。子供に多いのは、学校が密閉空間であるなど感染条件がそろう場所だから」と分析。うがい、手洗い、マスクの3原則を実行するよう呼び掛けた。


3.特集ワイド:新型インフル 素朴な疑問
毎日新聞社2009年10月14日

 新型インフルエンザの感染が拡大し、4日までの1週間の患者数は33万人(厚生労働省)と最多を記録した。19日からは順次ワクチン接種が始まるが、さまざまな情報が飛び交い、解消しきれない疑問も多い。ワクチンからマイタケまで、専門家に素朴な疑問をぶつけてみた。
 【Q1】新型インフルエンザワクチンを接種すれば安心?
 【厚生労働省結核感染症課】
 季節性ワクチンと同様に発症や重症化を防ぐ効果が期待される。しかしまだ、新型ワクチンの効果を示す明確なデータは無い。接種しても感染の恐れはあるが、重症化する割合が下がり、同時期に重症患者が大量に発生しにくくなれば、医療機関の負担軽減にもつながる。
 【けいゆう病院、菅谷憲夫・小児科部長】
 新型ワクチンを打てば感染を完全に予防できるというのは誤解。ワクチンは既に持っている抗体を強化する。多くの人が抗体を持たないとされる新型では新たに抗体を作り出さなければならない。
 新型インフルエンザは、発熱から48時間以内にタミフルかリレンザを投与することで重症化をほとんど食い止めている。国が定めた優先順位に外れたからといって過度に残念がる必要はない。ただし新型は例年の季節性とは異なり重症肺炎を引き起こすため、若く健康な人でも死亡する恐れがある。今年は必ず早期に医療機関を受診しタミフルやリレンザを服用すべきだ。
 【Q2】政府はワクチン接種の優先順位を定めている。接種の時期は行政が通知などで知らせてくれるの?
 【厚労省新型インフルエンザ対策推進本部事務局】
 個別に通知はしない。ワクチンは副作用などの危険性もあり、それを理解した上で希望する人にだけ実施するからだ。各カテゴリーの人が接種できる時期の目安は示してあるが(表)、自治体によって大きな差が出るとみられ、詳しい時期は都道府県ごとに広報を行うことになっている。接種できるのは国と委託契約を結んだ病院で、市町村のホームページなどで病院名を公表する。
 【Q3】ワクチンを接種するには、何か証明書の提出が必要なの?
 【同事務局】
 国が優先接種対象者であることを示す証明書を発行することはないが、年齢や疾患名を証明するものは必要だ。小学生ならば保険証や母子健康手帳、住民票など。妊婦は母子健康手帳など。基礎疾患があり、かかりつけの病院でワクチンが接種できない場合は、かかりつけ医が優先接種対象者証明書を発行する。
 【Q4】子どもの感染が目立っています。大人は感染しにくいの?
 【菅谷氏】
 スペイン風邪(1918年発生)を経験した90代以上の人が新型に対する抗体を持っているのは間違いないが、東大医科学研究所などの研究ではそれ以下の人は抗体を持っていないとしている。高齢者の集団感染が起きていないはっきりした理由は分からない。高齢者は若い人に比べ外出が少ないのでかかりにくいのだろう。もし高齢者間で感染が拡大すれば、多数の死者が出る可能性もある。
 【外岡立人・元小樽市保健所長】
 一番患者が多いのは20代以下で、特に15歳以下が多い。30代以上になるとかなり少ない。30~50代がなぜ感染しにくいのかは証明されていない。当初は2回接種しないと効果が無いとされていた新型ワクチンが、予想に反し1回ですぐに免疫ができることが分かった。新型インフルエンザは未知のウイルスとされるが、前身となるウイルスに既に人が感染したことがある可能性もあるのではないか。
 【Q5】「新型ワクチン」「季節性ワクチン」「肺炎球菌ワクチン」と、報道では複数のワクチンが登場する。どれを接種したらいいの?
 【菅谷氏】
 新型インフルエンザと季節性インフルエンザの違いの一つは肺炎の起こし方だ。新型ではウイルスが直接肺に入りウイルス性肺炎を引き起こす。季節性ではウイルス性肺炎はごく少数で、弱った気管や肺に細菌が感染して死に至るケースが多い。
 季節性に感染しやすい高齢者や基礎疾患を持つ人は、季節性ワクチンと肺炎球菌ワクチンを接種した方がよい。季節性ワクチンは新型には効かないとされるが、新型によるウイルス性肺炎で死亡した人のうちの約3割は細菌感染を合併していたという米の報告もあり、肺炎球菌ワクチンを接種することで新型にも効果がある。新型ワクチンも機会があれば打った方がよい。1週間ずつ間隔をあければ三つとも接種することは可能だ。
 【Q6】感染していなくてもタミフルやリレンザの予防投与はできる?
 【厚労省結核感染症課】
 予防投与は妊婦や高齢者、基礎疾患がある人などで患者と濃厚に接触するなど、感染が強く疑われる場合には医師の判断でできる。しかし、それ以外は推奨しない。
 【菅谷氏】
 できれば控えてもらいたい。通常、治療では1日2回、5日間投与する。それに対し予防では1日1回(治療の半量)、1週間~10日間投与する。予防投与中に感染しても症状が表れにくく、知らない間に重症化することがある。また、少量を長期間投与するため耐性も出やすく、治療のために投与した時に薬が効きにくくなることもある。
 【Q7】マイタケがインフルエンザ予防に効果があるとの実験結果(落合宏・富山大名誉教授らの研究。08年に米科学雑誌に掲載)が一部で報道された。効果はあるの?
 【キノコの抗がん研究を30年以上続けた池川哲郎・元金沢大教授(元国立がんセンター研究所研究員)】
 多くのキノコには免疫を高める作用がある。マイタケがウイルスに直接作用し感染後の治療に効果をあげることは難しいと思うが、免疫が高まればインフルエンザにかかりにくくなる可能性はある。私たちがかつて行った実験では、免疫を高める効果はマイタケよりもむしろブナシメジ、エノキダケ、ナメコの方が高いという結果だった。
 【Q8】密着性が高い産業用の「N95マスク」の方が、普通のマスクよりも効果があるの?
 【厚労省結核感染症課】
 N95マスクは気密性が高く適切につければ効果がある。しかし、顔の形に合っていないとすき間ができてしまったり、きちんと着けても息苦しく日常生活には適さない。また、ガーゼのマスクは目が粗いためくしゃみなどを通してしまう。繊維を化学的に結合させた不織布製のマスクの使用が望ましい。


4.新型インフルは特に若者に危険、健康な人の肺機能低下もたらす
Bloomberg2009年10月14日

新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)は健康で若い人に、深刻な呼吸障害を引き起こす。数百万人が死亡した1918年の「スペイン風邪」以来見られなかった傾向だと、12日公表された研究論文が指摘した。
 医学誌ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・アソシエーションで発表された研究によると、H1N1ウイルスによる新型インフルエンザでは特に若い患者が病院に収容された後急速に症状が悪化し集中治療室に入るケースが見られた。これらの患者はインフルエンザにかかる前は健康だったという。2つの研究はカナダとメキシコでの症例を調査した。また、オーストラリアとニュージーランドの患者を対象とした別の研究では、非常に重症の患者に対しては血液中の酸素濃度を高める装置による治療が効果的であったことも示された。
 これらの研究は、新型インフルエンザが通常のインフルエンザと似た症状をもたらすものの、若い人で症状が悪化しやすく死に至るケースもあるという従来の研究結果を裏付けた。


5.感染前「持病なし」が40%超 新型インフル、米調査
共同通信社2009年10月14日

 【ワシントン共同】新型インフルエンザで入院した大人の40%以上は基礎疾患(持病)がなく、感染前は健康だったとの疫学調査結果を、米疾病対策センター(CDC)が13日、発表した。
 基礎疾患のある人が重症化のリスクが高いとされているが、CDCは「健康な人にとっても深刻なウイルスだ」として注意を呼び掛けている。
 CDCは、米国の10州から患者データを入手、4月から8月末までに入院した大人約1400人を分析した。入院した人のほとんどが65歳未満で、26%はぜんそく、10%は糖尿病など計52%は基礎疾患があり、6%は妊婦で、計58%はインフルエンザが悪化しやすいリスクの高いとされた人たちだった。
 だが40%以上は健康だった人だという。CDCは、データの分析が十分でないため、この中に肥満など高リスクの人が含まれている可能性があるとしているが「健康な人でも細菌感染を併発するなどして深刻な結果を招くことがある」と注意を呼び掛けている。
 CDCは子どもの入院患者約500人のデータも集めたが、十分な分析はできていないとしている。
 AP通信によると、米国では入院患者の全数調査はしていないが、これまでに新型インフルエンザで9千人以上が入院、死者は600人以上の可能性がある。また81人の子どもが死亡したと報告されている。


6.感染症テーマに研究者らがシンポ「新型」の早期治療や鳥インフル警戒訴え
CareerBrain2009年10月14日

文部科学省と理化学研究所感染症研究ネットワーク支援センターはこのほど、「感染症に挑む知のネットワーク アジア・アフリカと共に」をテーマに、「新興・再興感染症研究拠点形成プログラム」成果報告シンポジウムを開いた。インフルエンザをはじめとする世界の感染症の現状について研究者らが発表し、新型インフルエンザについては、早期の診断と治療の重要性を訴える意見などが出された。また、鳥インフルエンザへの警戒を呼び掛ける意見も相次いだ。
シンポジウムは、海外の感染症の現状についての研究報告などから成る第1部と、新型インフルエンザの流行について研究者らが意見交換を行う第2部で構成。このほど来日したラオスパスツール研究所のポール・ブレイ所長による「21世紀の新興感染症の脅威に備える:国際感染症ネットワーク連携の必要性」と題した特別講演も行われた。
 第1部では、神戸大大学院医学研究科人獣共通感染症学分野の新矢恭子准教授が、「鳥インフルエンザの流行地インドネシアの実態」をテーマに講演。生鳥マーケットや鶏が放し飼いになっている家庭の裏庭の様子、鶏が豚舎を自由に動き回っていた様子などを紹介し、「人と動物が濃厚に接触する環境がある」と述べた。また、「病原体も共有できる状況」にあるとし、「遺伝子交雑が起これば、別の新型インフルエンザウイルスとなる可能性がある」と語った。
 また、国立国際医療センターの工藤宏一郎・国際疾病センター長が、ベトナムにおける鳥インフルエンザの現状について講演。患者の高死亡率の背景には、疾患への理解不足や簡便な診断方法がないこと、抗ウイルス薬の導入の遅れなどがあるとした。また、鳥インフルエンザと新型インフルエンザの類似点として、診断や治療の遅れが重篤化や死につながっている点などを挙げ、早期の診断と抗ウイルス薬導入が必要だと訴えた。
 第2部では、新型インフルエンザにかかわる研究者などがパネルディスカッションを行った。
 東大医科学研究所の河岡義裕・感染症国際研究センター長は、新型インフルエンザウイルスは季節性インフルエンザウイルスよりも肺で増殖しやすいとの研究結果について述べ、「(新型インフルエンザに伴う肺炎に)ウイルス性肺炎が多い理由だろう」と語った。また、タミフルを使用していない患者からタミフル耐性ウイルスが検出されたとの報道について、「珍しいことではない」との見方を示し、耐性ウイルスが今後流行するかどうか注視する必要があるとした。新型インフルエンザウイルスの強毒化の可能性については、「起きるかどうか、まだ分からない」と語った。
 第1部でも講演した工藤氏は、新型インフルエンザが発生したメキシコで実施した調査の結果について述べ、重症化した患者の特徴として、糖尿病や喘息、免疫抑制薬使用疾患などの基礎疾患がある人や妊婦、小児のほか、コカイン使用者を挙げた。また、貧困や生活習慣などの社会的側面が、診断と治療の遅れを招いたとの認識を示した。さらに、「政府によるタミフル無料配布以降、重症者や死亡者は激減した」と強調した。
 一方、東北大大学院医学系研究科微生物学分野の押谷仁教授は、抗ウイルス薬による重症化防止の効果について、現時点では「科学的な根拠がない」状況で、効果への評価は「オブザーベーションレベルのもの」と指摘。また、日本での流行はまだ初期段階にあるとし、重症者の発生状況などが今後どうなるかは、患者がある程度増加してからでないと分からないと述べた。
 また、国立感染症研究所の田代眞人・インフルエンザウイルス研究センター長は、新型インフルエンザに注目が集まっているが、「鳥インフルエンザは、この間も収束していない。新型インフルエンザとは無関係に、患者数が増えている」と指摘。公表しないことを条件に、インドネシアは世界保健機関(WHO)に患者数を報告しているが、「(患者数自体は)かなり増えている」と述べ、鳥インフルエンザに対する警戒が必要だと強調した。


7.乳幼児突然死の半数が「添い寝」、正しい知識で予防可能 英研究
AFP News2009年10月14日

乳幼児が突然死亡する「乳幼児突然死症候群(SIDS)」の半数以上が、ベッドやソファで親に添い寝されたときに発生していたとする調査結果が、14日の英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical Journal、BMJ)」に発表された。
 その親が最近アルコールやドラッグを摂取した場合には、発症の確率が高くなるという。
 SIDSの原因についてはこれまで、うつぶせ寝や柔らかい枕、母親の喫煙などが指摘されてきた。
 多くの先進国では、啓発キャンペーンにより、SIDSの発症が過去20年間で「約800人に1人」から「約2000人に1人」へ、半分以下に減少している。だが、この減少をどうやったら説明できるのか、発症率は社会状況によって異なるのかは謎のままだった。
■ほかの死亡例との比較
 英ブリストル(Bristol)の聖ミカエル病院(St Michael's Hospital)の研究チームは、2003~06年に英国南西部で発生した原因不明の80件のSIDSを調査した。
 チームは、このグループを2つの対照群と比較した。1つは、母親が2人以上の子どもを抱えるシングルマザーで、喫煙習慣もあり、社会的にも貧困な家庭に生まれた「リスクが高い」82人の乳幼児。もう1つは、無作為に選ばれた家庭の87人の乳幼児だ。
 SIDSを発症したグループのうち、親の添い寝中に死亡した例は54%にものぼった。
 研究チームは、「この高い数字は、親の添い寝と、親が最近アルコールやドラッグを摂取したことが強く作用し合ったとすれば、説明がつくかもしれない」としている。
 なお、2つの対照群における死亡例では、子どもと添い寝していたという親は約20%だった。
■SIDSは防げる病気
 調査では、SIDSで死亡した乳幼児のうち、布でくるまれていたのは4人に1人、枕を使用していたのは5人に1人と、いずれも、2つの対照群における死亡例に比べてはるかに高い割合だったこともわかった。 
 また、社会経済的な貧困は、どうやらSIDSの発症要因ではないことも明らかになった。
 研究チームは、「SIDSは、親を教育することで、大いに予防できることがわかった」としている。


8.喫煙者の肺移植で患者死亡、検視法廷で論議に 英国
CNN News2009年10月14日

英国で喫煙者の肺を移植された男性が術後1年足らずで死亡したことが問題になり、検視法廷でこのほど審理が行われた。病院側は、喫煙者を臓器提供者(ドナー)から除外する余地はないと主張している。
北スタフォードシャー州の検視法廷によると、英軍所属の兵士だったマシュー・ミリントンさん(31)は、イラク従軍中の2005年に呼吸困難の症状で移植が必要と診断され、07年4月にイングランド東部にある大手専門病院のパプワース病院で両肺の移植手術を受けた。
しかし08年になって移植された肺に腫瘍が見つかり、放射線治療を受けたが、ミリントンさんが服用していた免疫抑制剤の影響で腫瘍の増殖が促進され、同年2月に合併症のため自宅で死去した。
その後の調査の結果、ドナー肺の検査で悪性の腫瘍が見落とされていたことが判明。ドナーは1日にたばこ50本を吸うヘビースモーカーだったことも分かった。
病院側は、喫煙者から提供された肺を移植するのは珍しいことではないと弁明、「当院はこれまで極めて良好な成績を挙げており、これは極めて稀なケース」だと主張した。
同病院によると、英国では2008年9月だけで146件の肺移植手術が行われる一方、待機患者84人が死亡した。喫煙者の肺を使わなければ、移植で救える患者はさらに激減してしまうため、ほかに選択肢はないとしている。


9.コカイン中毒、「ワクチン」で絶頂感防ぐ 米大学研究
朝日新聞社2009年10月14日

感染症の予防に使われるワクチンに似た働きをする物質で、コカイン中毒患者の依存症をある程度防げることが、米エール大などのチームの研究でわかった。米医学誌アーカイブズ・オブ・ゼネラル・サイキアトリー10月号に発表した。
 コカイン中毒に対するワクチンは、体の免疫系を刺激してコカイン分子にくっつく抗体を作らせる物質。抗体がついた血液中のコカイン分子は、「血液脳関門」と呼ばれる機構を通過できず、脳に入れなくなり、患者はコカイン吸引による絶頂感が得にくくなる。
 チームは、18~46歳の患者115人を二つのグループに分け、片方にはワクチンを、もう片方には偽薬を注射した。
 その結果、ワクチンを投与された患者の38%で、絶頂感を防ぐのに十分な濃度の抗体が血液中に存在していた。また生活指導などの結果、コカインの使用を半分に減らすことができた患者は、濃度が低いグループでは23%しかいなかったが、濃度が高いグループでは53%いた。
 米国ではコカイン中毒を治療する薬は承認されていないが、米国立保健研究所(NIH)のノラ・ボルコウ博士は「今回の結果は、効果的な治療に向けた有望な一歩だ」とのコメントを発表した。


10.「根活」男性に強い味方? 承認4年目の脱毛症治療薬
朝日新聞社2009年10月14日

男性型脱毛症(AGA)の進行を抑える医療用飲み薬「フィナステリド(商品名プロペシア)」が承認されて4年。当時、初の「飲む脱毛抑止剤」として広く注目を集めた。現在は、その効果が認知されはじめ、治療を受ける人も増加中だ。「根活(毛根活動)で、婚活(結婚活動)を成功させたい」と、人生の新しいステップに向かう若い男性の姿もある。
 「薄毛で失った自信を治療で取り戻すことができた」。運転手の高橋清勝さん(33)=名古屋市南区=は、1年ほど前に頭頂部に10円玉大の脱毛を見つけた。初めは円形脱毛症を疑った。皮膚科を訪れたが原因はわからないまま、瞬く間に頭頂部から前頭部へ広がっていった。
 急激な進行に驚き、戸惑う日々。気持ちがふさぎがちになり、人前に出なくなった。たまの外出時は室内でも帽子をかぶって視線を避けた。特に女性への苦手意識が芽生え、出会いの機会が減った。
 治療開始は今年3月。同市中区の「AACクリニック名古屋」でフィナステリドを中心とした薬の処方を受け、服用を続けたところ、数カ月後から回復を実感するようになった。現在は薄毛が目立たなくなり、帽子も手放した。高橋さんは「今はコンパにいきたい。婚活にも取り組めそうです」と笑顔で話す。
 舞台俳優の中根健司さん(29)=同市中村区=は、22、23歳ごろから前頭部の生え際が薄くなり始めた。半年前から治療を受け、わずか2カ月で効果が出た。舞台に合わせて髪形をアレンジできるようになり、演じる役の幅が広がった。「気持ちや声が前にでるようになり、仕事にもいい影響が出た」という。
 AGAとは遺伝的な要因を背景に、思春期以後の若年に始まる進行性の脱毛症。主に男性ホルモンの影響を受ける。日本では約650万人が薄毛に悩んでいるとされ、30代の1割がAGAを抱えているといわれている。
 治療は、外用薬と頭皮マッサージを中心とした育毛サロンと異なり、医療機関で処方を受け、飲む薬の力で進行を阻止する。れっきとした医療行為だが保険は適用外。同クリニックでは初診の検査料と診料で計1万5750円。30日分の処方代が3万1500~3万4650円のほか、ケア用品が月6千~7千円ほどかかるが、「育毛サロンより断然安い」(中根さん)。薬の服用と頭皮への外用がそれぞれ1日1回あるだけで、通院は月1回のみと、手軽に治療できるのが特徴だ。
 プロペシアを唯一、日本で販売する万有製薬によると、現在、処方医療機関は3万施設以上に増え、服用者数も18万~19万人に達している。日本での売り上げは、06~08年で67億円から127億円に急増。同社は「元々ニーズがあるところにフィナステリドが承認され、爆発的な広がりにつながった」と話す。
 ただし、治療効果には個人差がある。同クリニックでは2割の人は効果を実感できていないという。
 そもそもAGAとは、毛髪の成長サイクルの中で成長期が短縮され、毛髪が細く短くなること。治療は細く短くなった毛髪を太く長くするもので、いわゆる「発毛」ではなく効果は限定的だ。
 毛髪が太く長くなれば、発毛と同様の実感を得られるものの、一定以上のレベルに達したあとは、その状態を維持するのが目的となる。服用をやめればまたAGAが進み、性欲減退や勃起(ぼっき)不全などの副作用も一部で確認されている。
 同クリニックの平山信夫院長は「治療は最低6カ月は継続しなければ評価は難しい。効果発現に関してはかなり個人差があり、本人も納得の上で治療を開始するべきだ」と話している。(星野典久)
 〈フィナステリド(商品名プロペシア)〉 97年に米食品医薬品局(FDA)の認可を取った世界初の経口男性型脱毛症用薬。薄毛の一因とされる男性ホルモンの働きを弱める。もともと前立腺肥大症や前立腺がんの治療薬に使われ、体毛が濃くなる副作用があった。日本では05年10月に厚生労働省に承認され、同年12月に発売された。FDAが認めた男性型脱毛症用薬は、フィナステリドとミノキシジル(商品名リアップなど)のみ。男性型脱毛症以外の脱毛症(円形脱毛症など)への効果はないとされている。


11.がん粒子線治療装置の小型化技術を開発 「治療費も10分の1に」
産経新聞社2009年10月14日

 患部を切らずにがん細胞を破壊する「粒子線治療」で使われる装置を従来の10分の1程度に小型化する技術の開発に、日本原子力研究開発機構光医療研究連携センター(京都府木津川市)の福田祐仁研究副主幹らの研究チームが成功した。現在は300万円前後かかっている粒子線による治療費も、新技術導入で約30万円に抑えられる見通しという。成果は13日付の米物理学会誌フィジカル・レビュー・レターズ(電子版)で発表される。
 粒子線治療は高速で照射する炭素などのイオンが身体の表面ではあまり作用せず、がん細胞を重点的に破壊する効果がある。現在使われている粒子線治療装置は大型の加速器を使っているため、体育館サイズの施設が必要で治療費も高額となっている。
 福田さんらは特殊なノズルを使って、真空中に高圧の二酸化炭素・ヘリウム混合ガスを噴射し、横からレーザー光を当てる手法で、炭素イオンなどを加速させる手法を開発した。この技術を使えば大型の加速器が不要になり、治療装置は教室サイズに小さくできるという。福田さんは「7年後を目標に試作機を完成させ、実用化のメドをつけたい」と話している。


12.女性の足のむくみ、症状は季節を問わず
CareerBrain2009年10月14日

足にむくみを感じる女性のほとんどが、季節を問わずむくみの症状を自覚していることが、「足のむくみ予防研究会」(代表世話人=平井正文・東海病院下肢静脈瘤・リンパ浮腫・血管センター長)の調べで分かった。調査結果について平井氏は、「女性は足のむくみを感じる頻度が高く、また生理学的に最もむくみやすい季節は夏だが、一年を通して比較的いつもむくみで悩んでいるという結果に驚いている。研究会の活動を通して、正しいむくみの予防法や対処法を知ってもらいたい」と話している。
調査は女性の足のむくみの実態を把握するため、今年7月にインターネット上で実施。全国の女性1万人と男性3000人を対象に足のむくみの有無を尋ねた予備調査の結果から、足のむくみを感じる20‐59歳の女性1000人を抽出し、本調査でむくみの時間帯や予防対策などを聞いた。
 予備調査で、足がむくむと答えた女性は38.4%だった。年齢別に見ると、20歳代が51.5%で最も多く、次いで30歳代46.9%、40歳代41.3%、19歳以下39.6%、50歳代29.7%、60歳代以上21.9%の順だった。一方、むくみの症状を訴える男性は10.2%だった。
 本調査によると、足のむくみを感じる時間帯は(複数回答)、「夕方」が91.8%で最も多く、以下は「夜」90.1%「寝る前」82.5%、「昼間」64.3%、「午前中」52.2%、「朝起きた時」49.9%と続いた。
 季節別に見ると(同)、「夏」97.0%、「春」95.5%、「秋」95.1%、「冬」94.4%の順だった。生理学的には、気温が高く、毛細血管の透過性が高まることで皮下組織に染み出す水分が多くなる「夏」が最も足のむくみやすい季節とされているが、調査結果ではどの季節も9割を超えた。
 このほか、足のむくみ予防のために行っている対策としては(同)、「仕事や家事の合間に歩いたり足踏みをしたり、足を上に上げたりしている」63.7%、「規則正しい食生活を心掛けている」51.7%、「規則正しい生活を心掛けている」49.8%、「圧力のあるストッキングをはくようにしている」46.6%などが多かった。


13.医師と患者の橋渡し 中立的立場で関係再構築
共同通信社2009年10月14日

 医療機関で医療側と患者側との対話を仲立ちする「医療メディエーション」と呼ばれる手法が広がっている。医療不信や医師不足を背景に、良好なコミュニケーションの維持が難しくなっているといわれる中、信頼される医療を目指した取り組みは実を結ぶか。
 福井総合病院(福井市)の看護師長だった林里都子さんは2002年、安全管理部門の責任者になり、患者や家族からの苦情、要求への対応に当たるようになった。事務方が引き受けていたそれまでの方法を改め、自身が同席して医師側と患者側に直接面談してもらうようにした。手探りの取り組みで当初は反発もあったが、橋渡し役に徹するうちに「話ができてよかった」との声が聞かれるようになった。2年後、これが「医療メディエーション」の手法だったことを知った。
 ▽歩み寄り
 医療メディエーションは、苦情や医療事故発生時の初期の対応として、中立的な院内の仲介者(メディエーター)が話し合いに同席して当事者に対話を促し、信頼関係を再構築できるようにする仕組み。英国、米国などでも普及が進んでいる。
 「面談で事実経過を共有することでお互いが見えるようになり、認識のずれに気付き歩み寄っていける」と、林さん。
 入院中の母親の死に納得できないという兄弟と、担当医とを仲介したケースがあった。担当医側も真摯に向き合い、4回目の面談時、兄弟の一人が、入院のきっかけとなった骨折の原因が自分にあり、そのために母を死に追いやったのではないかと自分を責め続けていることが分かった。
 担当医は自然に「それはつらかったでしょうね」と声を掛けた。兄弟の間では「そんなことは気にしなくていい」と言葉が交わされた。最終的に兄弟は、担当医の説明に十分、納得したという。
 ▽訴訟防止ではない
 メディエーターは国家資格ではなく、日本では現在、専門機関が認証したプログラムによる研修を受けた医療機関の職員が認定されている。福井総合病院では医師や看護師らも研修を受け、受講者が増えるにつれ苦情などが減少している。
 林さんは「メディエーションの役割は医療訴訟を未然に防ぐことではない。忙しさなどを理由に患者や家族に向き合わない現状に、どう対応するかの答えがここにある」と強調する。
 導入を後押しした辻哲朗・脳神経外科部長も「医師の中にも、患者にどう対処していいか分からない者もおり、こういう仕組みは大事。メディエーターに頼らず、本来は一人一人が役割を担えるのが理想だ」。
 苦情や要求から面談実施に至ったケースは7年間で52件。この半数以上は、患者側から具体的な要求が出される1週間以上前に何らかの苦情がありながら、職員が対応しきれていないケースだった。
 現場で日常の訴えを放置せず、良好なコミュニケーションを保つにはどうすればいいか。林さんが、メディエーションの考え方を日常化するために導入したのが「スマイルスコア」だ。
 ▽看護師長が毎日
 同病院では患者を交代で受け持つ看護師以外に、八つの病棟ごとに、約40人の患者に責任を持つ看護師長が1人ずついる。林さんは、師長が自分の担当患者全員と毎日必ず顔を合わせ、患者の満足度を「大満足」(笑顔)から「大不満足」(泣き顔)まで6段階で評価、院内のパソコンに入力するようにした。
 「顔を見るだけで様子が分かることもあるし、10分以上話し込むこともある。朝食の時間帯に回るが、気になる患者がいればその日のうちにもう一度会う」と、整形外科の病棟を担当する吉田一代師長。
 平尾紀美枝師長(呼吸器内科)も「毎日行くことで親近感がわき、たわいもない話の中で変化に気付ける」。メディエーションやスマイルスコアによって、患者と向き合うという当たり前のことを意識できるようになったという。林さんは「思いやり」が徐々に定着しているのを感じている。


14.医療・介護の倒産最多 09年度上期
東京新聞社2009年10月14日

 二〇〇九年度上期(四~九月)に倒産した医療機関と介護事業者の数が半期としては過去最高の計五十件に達したことが十三日、帝国データバンクの調査で明らかになった。負債総額は計二百二十八億円で前年度上期の一・四倍。
 競争激化やこれまでの診療、介護報酬の引き下げなどで経営が悪化、資金繰りが行き詰まったケースが多かった。景気に左右されにくい業種とみられていたが帝国データは「学校法人の倒産も増えており、金融機関の不良債権処理が公的な業種にも及んできた傾向が見られる」と分析している。
 調査は、九月に民事再生法適用を申請した医療法人「博愛会」(神戸市)など法的整理の事例を集計。だが自主廃業も含めると「実際に消滅したのは数倍以上に上る」(関係者)とみられ、地域の医療・介護サービス低下は一段と加速する恐れが指摘されている。鳩山政権は医師数増加などを掲げているが、経営体力が弱い中小の医療機関などへの支援も急務だ。
 医療機関の倒産は三十件で前年度の約二倍。比較的規模の大きな病院の倒産は減少傾向だが、施設数増で競争が激化する診療所や歯科医院の破綻(はたん)が増えた。訪問介護や老人ホームなどの介護事業者の倒産は二十件で約一・五倍。こちらも新規参入増で価格競争が激しかった。帝国データは〇一年度から、民事再生法の適用申請や破産手続きなどを行った医療機関(大半が民間)と介護事業者を集計してきた。これまでの年間最多は〇八年度の六十六件(医療機関四十件、介護事業者二十六件)だった。


15.【厚労省】レセオンラインに免除措置‐現猶予は1月請求から解除
薬事日報社2009年10月14日

厚生労働省は、少数レセプトを手書きで請求してたり、常勤薬剤師等が全て65歳以上の薬局などに、オンライン義務化を免除する例外規定を定める省令改正を行う方針を固めた。これに併せて、既にオンライン請求が義務づけられているレセプトコンピュータを保有する薬局や病院に対する猶予措置を、1月請求分から解除することとした。いずれもパブリックコメント手続きを経て、11月上旬に施行する予定だ。
 今回の激変緩和措置は、今年度補正予算の見直しによる、オンライン化経費支援の減額を踏まえた対応。2011年度から原則オンライン化する方針は堅持しつつ、小規模や高齢等の理由でオンライン請求が困難な医療機関や薬局に配慮した。
 免除対象は、[1]レセプト件数が少なく、かつ手書きで請求を行う医療機関・薬局[2]常勤の医師・歯科医師・薬剤師が全て高齢者の診療所・薬局[3]電子レセに対応していないレセコンのリース期間または減価償却期間が終わるまでの医療機関[4]オンライン請求が困難な個別の事情のある医療機関等――の4種類に分かれる。
 このうち、[1]少数レセプトについては、医科医療機関と薬局は年間3600件以下、歯科は年間2000件以下であることが条件。オンライン化による費用対効果が継続的に見込めないことが理由。
 [2]高齢者については、今回の省令改正前の義務化期限到来時点で65歳以上であることが条件。
 [3]リース・減価償却に配慮した免除措置は、最大14年度末までに限ったもの。今年4月以降にリース開始や購入を行った医療機関や、今年度から義務化が猶予されている病院・薬局は対象とならないが、現在、義務化を猶予されており、レセプトが年間1200件以下の薬局については、リース・減価償却の終了時まで(最大で10年度末)猶予を受けることができる。
 [4]個別事情については、▽回線設備の障害▽レセコン販売業者や回線業者の納入・工事の遅れ▽電子媒体で請求可能な医療機関で代行送信の体制が未整備▽改築工事・仮施設で営業中▽概ね1年以内で廃止または休止▽その他特に困難な事情があると認められるもの――を明確化。原則として事前に審査支払機関に届け出る必要がある。
 このほか、来年5月請求分から予定していた医科診療所のオンライン移行時期を、同8月請求分からに延ばす。


16.入院基本料「1点引き上げると相当な金額に」
CareerBrain2009年10月14日

10月10日の「医療経済フォーラムジャパン」の公開シンポジウムでは、有床診療所や病院が算定する入院基本料の取扱いが焦点になり、中央社会保険医療協議会(中医協)の遠藤久夫会長が、入院基本料を1点引き上げると「相当な金額になる」と指摘。引き上げを行うとすれば、具体的にどれだけ引き上げるのかや、患者の納得をどう得るかがポイントになるとの見方を示し、医療側の考えをただした。
日本病院会の山本修三会長は、「患者さんのために必要な人を雇ってチーム医療を提供すれば、満足度の向上につながる」と説明した。一方で、入院基本料を具体的にどれだけ引き上げるべきかについては、「まだ具体的な数字は出していない」と明言しなかった。
 全国社会保険協会連合会の伊藤雅治理事長は、「現場の実感だと、ここ数年続いているマイナス改定の中で、加算方式は限界に来ている」などと述べ、入院基本料の底上げをあらためて訴えた。
 遠藤会長は、現在の診療報酬について「相当批判があり、私自身、適正かどうか疑問を持つものもある。算定根拠がはっきりしていないものも相当ある」と述べた。その上で、医師や看護師によるサービスを担保するため、これらの人員の配置状況に応じて点数が決まる現在の仕組みについて、「努力しないが故にマンパワーを確保できないケースと、努力をしても無理なケースをどこで峻別するべきかという、非常に難しい問題をぎりぎりのところで抱えている」などと述べた。
 このほか会場からは、いわゆる「ビル診」など診療時間外の対応が困難な診療所と、総合診療医として地域に密着し、幅広い疾患や時間に対応する診療所の医療費をどう配分すべきか、質問が投げ掛けられた。
 これに対し日本医師会の竹嶋康弘副会長は、日医として総合診療医の育成に取り組む姿勢を示す一方、「診療報酬を付ける段階にはまだ行っていない」と、現段階で診療報酬により評価することには慎重な考えを示した。
 また、司会を務めた医事評論家の水野肇氏は、「医療費に無駄があるとすれば、一番の無駄はいきなり大学病院の外来に行く患者が多過ぎることだ」と述べ、総合診療医育成の重要性を強調した。


17.米国の新型入院例、抗ウイルス薬早期投与が転帰に影響
日経メディカル2009年10月14日

(NEJM誌から)2009年5~6月の入院患者272人の分析結果
新型インフルエンザ(2009 H1N1)の臨床症状と重症化の危険因子に関する情報が蓄積されつつある。米疾病管理センター(CDC)のSeema Jain氏らは、2009年5~6月に米国内の病院に入院した2009 H1N1感染者について分析し、臨床症状、基礎疾患の有無、適用された治療、転帰、そして重症化の危険因子などについて記述した論文をNEJM誌電子版に2009年10月8日に報告した。
 得られた知見の概要は以下の通り。
・2009 H1N1は、肺炎や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)など入院が必要となる重症の疾患を引き起こした。
・入院患者の25%はICUに収容され、全体の7%が死亡した。
・入院患者の45%は18歳未満、38%が18~49歳で、65歳以上は5%だった。
・73%の患者が基礎疾患(喘息、糖尿病、慢性心疾患、慢性肺疾患、神経系の疾患、妊娠など)を1つ以上有していたが、重症化は若い健康な人々にも見られた。
・抗ウイルス薬は75%の患者に投与されていたが、発症から48時間以内に投与が開始されていた患者は39%だった。
・嘔吐または下痢が39%に見られた。この数字は季節性インフルエンザに比べかなり高い。
・季節性インフルエンザの場合に最も多く見られる基礎疾患は喘息とCOPDだが、2009 H1N1の重症化は神経認知障害や神経筋疾患の小児にも多く見られた。
・2歳超の入院患者のうちBMIが計算できたのは70%に留まったが、うち45%(小児18人を含む)は肥満または病的な肥満だった。
・入院患者に占める妊婦の割合は7%(一般集団においては1%)だった。
著者らは、カルテを用いて2009年5月1日から6月19日までにインフルエンザ様疾患(体温が37.8度以上で咳または咽頭痛あり)で24時間以上入院し、リアルタイムPCR検査により2009 H1N1感染陽性と判定された272人のデータを収集した。対象者は、米国内24州の病院に入院した順番に選出していった。この期間にCDCに報告された2009 H1N1感染による入院患者は計1082人だった。
 人口統計学的情報、過去1年間の季節性インフルエンザワクチン接種歴、併存疾患、臨床症状、X線所見、適用された治療になど関する情報を得た。身長と体重を知り得た患者についてはBMIを計算した(成人の場合はBMIが30~39.9、18歳未満ではBMIのパーセンタイルが95~100を肥満とした。成人のみBMI 40以上を病的な肥満とした)。
 272人の平均年齢は21歳(生後21日~86歳)。30%がヒスパニック、27%が非ヒスパニック系白人、19%が黒人だった。
 受診時に、ほとんどの患者に発熱と咳が見られた。下痢または嘔吐は39%(18歳未満の小児では42%、18歳以上の成人では37%)に認められた。症状発現から入院までの日数の中央値は3日だった。
 272人中198人(73%)が基礎疾患を持っていた。その割合は小児が60%、成人は83%。32%は2つ以上の基礎疾患を抱えていた。65歳以上の入院患者は、全員が基礎疾患を持っていた。
 基礎疾患として最も多かったのは喘息で、小児の29%、成人の27%に見られた。神経認知機能障害、神経筋疾患、またはてんかんが全体の14%(小児では20%、成人は9%)に認められた。
 妊婦は18人(7%)。うち6人(33%)は妊娠に加えてさらに基礎疾患を1つ有していた(喘息が4人、糖尿病が2人)。18人の妊婦のうち、2人(11%)は妊娠初期、3人(17%)は妊娠中期、12人(67%)は妊娠後期だった(1人は妊娠週数不明)。
 2歳以上の231人中161人(70%、成人が100人、小児は61人)についてBMIを計算できた(妊婦はこの分析から除外した)。成人の29人(29%)が肥満で、そのうち26人(26%)は病的肥満だった。肥満者の90%、病的肥満患者の81%は、それ以外に基礎疾患を1つもっていた。BMIが計算できた小児61人のうち18人(30%)は肥満で、うち12人(67%)はさらに基礎疾患を1つ持っていた。
入院時にX線検査を受けていたのは249人、うち100人(40%)に肺炎像が見られた。66人が両側に浸潤影あり、26人が一葉のみに浸潤影あり、6人が片肺に浸潤影あり。2人については肺炎像に関するデータを入手できなかった。これらの患者の年齢の中央値は27歳(生後1カ月~86歳)、66%が基礎疾患を持っていた。肺炎像が見られた患者の73%が抗ウイルス薬、97%が抗菌薬の投与を受けた。
 268人について抗ウイルス薬使用の有無を知ることができた。投与を受けたのは200人(75%)で、188人がオセルタミビル、19人がザナミビル、13人がアマンタジンとオセルタミビル、14人がリマンタジンとオセルタミビルを使用していた。
 投与開始日を知ることができたのは195人で、発症から中央値3日(0~29日)で投与が開始されていたが、48時間以内に初回投与を受けられた患者は39%に留まった。入院前から抗ウイルス薬を投与されていた患者は18人(9%)、入院時に投与を受けた患者が86人(44%)、入院から48時間以内が61人(31%)、それ以降が30人(15%)だった。
 260人について抗菌薬投与に関する情報が得られた。うち206人(79%)が抗菌薬を使用していた。各患者に中央値2剤(1~7剤)が投与されており、2剤以上を使用していた患者が70%いた。適用が多かった薬剤は、セフトリアキソン(94人)、アジスロマイシン(84人)、バンコマイシン(56人)、レボフロキサシン(47人)。198人について抗菌薬の投与開始日を特定できた。入院前が30人(15%)、入院時が117人(59%)、入院から48時間以内が44人(22%)、それ以降が7人(4%)だった。
 ステロイド使用の有無が明らかになったのは239人。ステロイド投与ありは86人(36%)で、経口投与が44人、静注が24人、これら両方を適用されていた患者が15人いた。3人については投与経路は不明だった。ステロイド投与群の患者のうち、76%は基礎疾患を持っていた。最も多かったのは喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)で48%、免疫抑制状態にある患者が19%、心血管疾患が15%だった。
 ICU入院は272人中67人(25%、年齢の中央値は29歳)。うち45人(67%)は基礎疾患を持っていた。28%が喘息またはCOPD、18%は免疫抑制状態にあり、18%が神経系の疾患で、6人(9%)は妊婦だった。67人中42人は機械的人工換気を必要とし、24人は急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、21人は敗血症と診断された。
 65人中56人(86%)は抗ウイルス薬の、65人中62人(95%)は抗菌薬投与を受けていた。ICU入院患者における症状発現から抗ウイルス薬投与開始までの時間は、中央値6日(0~24日)で、23%の患者は症状発現から48時間以内に投与を受けていた。
分析対象となった272人のうち、死亡した19人(7%)は、全員がICUに入院し機械的人工換気を適用された患者だった。死亡例の年齢の中央値は26歳(1.3~57歳)、症状発現から死亡までの日数の中央値は15日(4~52日)だった。
 死亡例のうち13人(68%)に基礎疾患が認められた。21%が神経系の疾患、16%が喘息またはCOPD、16%が妊婦だった。
 死者19人の90%は抗ウイルス薬の投与を受けており、抗菌薬は全員に適用されていた。抗ウイルス薬投与開始時期の中央値は症状発現から8日目(3~20日)で、発症から48時間以内に投与された患者はいなかった。
 ICUに入院した患者をICU入院が必要ではなかった患者と比較すると、息切れ(87%と51%)、神経認知障害(13%と5%)、神経筋疾患(13%と5%)、X線検査で肺炎像あり(73%と28%)、ARDS(45%と1%)、入院時の敗血症診断(40%と1%)の頻度が有意に高かった。
 抗菌薬(95%と74%)やステロイド(52%と31%)の投与を受けた患者の割合も、ICU入院患者で有意に高かった。抗ウイルス薬投与を受けた患者(ICU群56人、非ICU群144人)について比較すると、症状発現から投与開始までの期間はICU群(5日、0-24日)の方が非ICU群(3日、0-29日)よりも有意に長かった。
 なお、2008-09流行期に季節性インフルエンザワクチンの接種を受けていた患者の割合は、ICU入院群の方が少なかった(29%と50%)。
 多変量ロジスティック回帰分析を行い、年齢、入院時期(症状発現から2日以内かそれ以降か)、抗ウイルス薬投与開始時期(症状発現から2日以内か2日以降か)、季節性インフルエンザワクチン接種の有無などの変数の中から、好ましい転帰に関連する条件を探したところ、抗ウイルス薬の投与が症状発現から2日以内という変数のみが、好ましい転帰との間に有意な関係を示した。
 得られた情報は、抗ウイルス薬投与の利益を示した。著者らは、インフルエンザ感染が疑われる入院患者と基礎疾患のある外来患者、そして妊婦には抗ウイルス薬の使用を考慮すべきで、早期に開始すれば利益を最大化できるだろう、と述べている。
 原題は「Hospitalized Patients with 2009 H1N1 Influenza in the United States, April-June 2009」


18.南半球の新型インフルICU入院患者、3分の1は基礎疾患なし
日経メディカル2009年10月14日

(NEJM誌から)9%が妊婦、65%が機械的人工換気を要する
 冬期が終わった南半球から、これから冬を迎えようとしている北半球の各国に、新型インフルエンザ2009 H1N1に関する価値のある情報がもたらされた。The ANZIC Influenza InvestigatorsのメンバーであるオーストラリアRoyal Perth病院のSteven A.R. Webb氏らは、2009年冬期にオーストラリアとニュージーランドのICUに入院した2009 H1N1確定例について分析し、入院患者の9%が妊婦であったこと、65%が機械的人工換気を必要としたことなどを明らかにした。詳細は、NEJM誌電子版に2009年10月8日に報告された。
 オーストラリアとニュージーランドの2009年6月から8月までのH1N1罹患率は、同時期の米国の約8倍になり、病院業務、特に集中治療部門での業務に対する負荷が高まった。
 これからの季節、2009 H1N1の本格的流行に対する治療戦略を模索する北半球の先進国にとって、同様のレベルの医療システムを有する南半球の国の経験は大いに参考になるはずだ。特に、集中治療部門への負荷を予測し、対応の準備を進めることは非常に重要と考えられる。そう考えた著者らは、オーストラリアとニュージーランドで2009年6月から8月までの間にICUに入院した2009 H1N1感染確定例に関する情報を収集、分析することにした。
 著者らは2009年冬期に、両国のすべてのICU(小児ICUも含む187施設)で発端コホート研究を実施した。ICUの総床数は1879床で、機械的人工換気装置を計1449台保有している。
 電子化された症例報告から、入院日時、年齢、人種、性別、妊婦または分娩から28日未満か否か、併存疾患、BMI、症状発現日、インフルエンザの症状(肺炎、急性呼吸窮迫症候群、二次性細菌性肺炎、喘息または慢性閉塞性肺疾患の増悪など)、ICU入院時の気道の状態(気管内挿管、気管切開、酸素マスク、その他の人工気道)などのデータを抽出した。臨床転帰の追跡は2009年9月7日まで行った。
 2009年6月1日から8月31日までに、A型インフルエンザ感染により両国のICUに入院した患者は856人。うち、PCRまたは血清学的検査により2009 H1N1感染確定例と判定された患者は722人(84.3%)だった。確定例のICU入院は、住民100万人当たり28.7人(95%信頼区間26.5-30.8人)に相当した。
 なお、同時期に季節性H1N1に感染してICUに入院した患者は37人だった。
 2009 H1N1確定例722人の年齢の中央値は40歳で、92.7%(669人)は65歳未満だった。患者を年齢に基づいて層別化(1歳未満、1~4歳、5~24歳、25~49歳、50~64歳、65歳以上)したところ、100万人当たりのICU入院率が最も高かったのは1歳未満、入院者数が最も多かった年齢層は25~49歳だった。
 なお、全体の9.1%(66人)は妊婦だった。オーストラリアとニュージーランドの人口に占める妊婦の割合は約1%であるため、妊婦が重症化しやすいことが確認された。
 BMIが記録されていた成人患者601人のうち、172人(28.6%)は35超だった。この地域の一般集団におけるBMI 35超の人の割合は5.3%との報告がある(2003年のデータ)ため、肥満もまた重症化の危険因子であることが示された。
喘息または他の慢性の肺疾患を持っていた患者は、情報が得られた707人中231人(32.7%)だった。一般集団におけるその割合は約13%であるため、これらの疾患も重症化の危険因子として重要と考えられた。
 一方で、既知の重症化の危険因子を有していなかった患者が229人(31.7%)と約3分の1を占めていた。
 ICUに入院した患者の約半数(48.8%)が急性呼吸窮迫症候群またはウイルス性肺炎を発症。細菌性肺炎との診断を受けた患者も20.3%いた。
 機械的人工換気は706人中456人(64.6%)に適用された(中央値8日間、四分位範囲4~16)。機械的人工換気の使用日数は延べ5249日、100万人当たり208日(203-214日)だった。
 2009年9月7日現在で、722人中103人(14.3%、11.7-16.9%)が死亡し、114人(15.8%)が入院中で、うち37人(5.1%)はICU入院中だった。
 入院が続いていた114人と、入院期間に関する情報が得られなかった33人を除いて計算したところ、ICU入院期間の中央値は7.4日(四分位範囲3.0~16.0)、病院に入院していた期間の中央値は12.3日(6.4-22.1日)となった。
 2009 H1N1感染者のICU入院の延べ日数は計8815 日(住民100万人当たり350日)、1日当たりのICU病床利用率の最大値は100万人当たり7.4床(6.3-8.5床)だった。
 2009 H1N1が患者が最も多く発生した時期に、ICUの入院患者に2009 H1N1感染者が占めた割合は8.9~19.0%だった。
 最後に、ICU入院患者の院内死亡の危険因子を多変量ロジスティック回帰分析により同定した。ICUで侵襲的換気療法を必要とした(院内死亡のオッズ比5.51、3.05-9.94、p<0.001)、年齢が高い(1歳上昇当たりのオッズ比は1.02、1.01-1.04、p<0.001)、何らかの併存疾患あり(2.56、1.52-4.30、p<0.001)――の3つが有意な関係を示した。
 オーストラリアとニュージーランドの冬期に、2009 H1N1は、ICUの業務に大きな影響を与えていた。今後接種されるワクチンが有効であれば、医療サービスへの負荷は減少すると期待されるが、わが国でも以上の情報を念頭に置いて2009 H1N1に対する備えを進める必要があるだろう。
 原題は「Critical Care Services and 2009 H1N1 Influenza in Australia and New Zealand」


19.新型インフルエンザA/H1N1 健常者へのタミフル予防内服で有害事象も
日経メディカル2009年10月13日

疲労のほか、下痢、傾眠、腹痛、嘔気などを訴え
オセルタミビル(製品名タミフル)を予防内服した健常者には、疲労や下痢、嘔気などの有害事象を訴える人が多い―。10月11日、日本予防医学リスクマネージメント学会が開催したシンポジウム「医療機関のための新型インフルエンザ対策」で神戸市立医療センター中央市民病院呼吸器内科・感染症科医長の林三千雄氏が、同病院で行われた調査の結果を明らかにした。
 5月16日、神戸市で国内初の感染者が確認された後、同病院には、発熱などのインフルエンザ様症状を訴える患者が殺到。十分な感染防止策をとらずに、感染疑い患者と濃厚接触した同病院の職員のうち、同意が得られたものは、オセルタミビルを予防内服した。
 同病院薬剤部の中浴伸二氏らは、5月16~25日までに予防内服の目的でオセルタミビルを処方された274人の職員を対象にアンケート調査を実施。243人から回答を得た。ちなみに、回答者は全員同病院に勤務しており、職種は医師、看護師、薬剤師、事務職などだった。また、そのうちインフルエンザを発症したり、感染が確定したものはいなかった。
 成人に対する予防の目的で用いる場合、オセルタミビルは1回75mgを1日1回、7~10日間内服する。しかし、アンケートの結果、10日間オセルタミビルを飲み続けた人は90人程度しかいなかった。1日もオセルタミビルを内服しなかった人は28人、また約半数が有害事象や必要性を感じないといった理由で、途中で内服を中止していた。
 1日も内服しなかった28人を除く215人のうち、何らかの有害事象があったと回答した人は82人いた。最も多かったのは30人近くが訴えた疲労で、そのほか、下痢、嘔気、傾眠、腹痛、食欲不振、嗜眠、頭痛、不眠症、発熱などが見られた。中には、内服中止後、比較的早期に症状が消失した人もいたが、内服を継続して症状が消失したという人もいたため、これらの症状がオセルタミビルの内服によるものかどうかははっきりしていない。ただし、オセルタミビルを予防内服した際の有害事象について、これだけの規模で行われた調査はこれまでほとんどないため、今後の参考になりそうだ。
 同病院薬剤部長の橋田亨氏は、「これだけ多くの健常人がオセルタミビルを予防内服したことはこれまでなかったため、この経験を広く知らせる必要があると思った」と調査の背景を説明する。結果の詳細は、日本病院薬剤師会雑誌12月号に掲載される。また、10月24日から長崎で開催される日本医療薬学会年会でも発表される予定だ。


20.季節性インフルエンザのワクチンがH1N1対策に有用かもしれない
Medscape Medical News2009年10月13日

季節性インフルエンザのワクチンが、新型インフルエンザA(H1N1)に対する防御に有益である可能性があるという結論が、メキシコシティの頻度マッチングケースコントロール研究によって示され、『British Medical Journal』10月6日号オンライン版に掲載された。しかし研究者らと関連解説記事の著者らは、H1N1インフルエンザに特異的なワクチンは依然として必要であることを主張している。
「メキシコの分離株を含む新型A/H1N1株のいくつかのウイルスゲノム配列が公表されてきている」メキシコ国立公衆衛生研究所(モレロス州クエルナバカ)のLourdes Garcia-Garciaらが記している。「このウイルスは新たな遺伝子再集合という性質、すなわち通常にはないブタ、トリ、ヒトのインフルエンザの遺伝子配列が混合したという性質を持つので、現在のエビデンスは不完全とはいえ、季節性ワクチンはインフルエンザA/H1N1に対する防御力がほとんど、もしくはまったくないと考えられる。メキシコのガイドラインでは、6か月齢から35か月齢までの小児、60歳以上の成人、インフルエンザ関連合併症のリスクを高くする基礎疾患を有する35か月齢以上の者には、3価不活化インフルエンザワクチン(A/Brisbane/59/2007(H1N1)類似抗原、A/Brisbane/10/2007(H3N2)類似抗原、B/Florida/4/2006類似抗原のウイルス株)を接種することが推奨されている。」
この研究は、2008-2009年の季節性3価不活化ワクチンと、メキシコで流行したインフルエンザA/H1N1症例との関連性を検証することを目的にしている。2009年の3月から5月までの期間でメキシコシティの専門病院において、検査でインフルエンザA/H1N1に感染していることが確認された患者60名と、年齢と社会経済的状況をマッチングさせた対照患者180名とを比較した。対照者は、インフルエンザ様疾患または肺炎以外の疾患を有し、メキシコシティまたはメキシコ州に居住する者である。主要エンドポイントは、インフルエンザA/H1N1に対する3価不活化ワクチンのオッズ比(OR)と有効性である。
臨床検査でインフルエンザA(H1N1)であることが確認された患者は、対照患者に比べて、入院、侵襲的人工呼吸、死亡の率が高かった。しかし、インフルエンザ関連合併症のリスクが高い慢性疾患を有している傾向は、臨床検査でインフルエンザA(H1N1)が確認された患者よりも対照患者のほうが高かった。多変量モデルによれば、H1N1インフルエンザは、3価不活化ワクチン接種(ORが0.27、95%信頼区間[CI]は0.11 - 0.66)および基礎疾患(ORが0.15、95%CIは0.08 - 0.30)とに独立して連関があった。3価不活化ワクチンのH1N1インフルエンザに対する有効性は73%(95%CIは34% - 89%)であり、ワクチン接種を受けて、臨床検査でインフルエンザA/H1N1が確認された患者8名のうち死亡例はなかった。
「予備的なエビデンスにより、メキシコシティでのインフルエンザ流行期に専門病院で診断された2009年のインフルエンザA/H1N1の流行、特にその重症化に対して、2008-9年の3価不活化ワクチンにはある程度の防御力があったと考えられる」と著者らは記している。「今回の結果は慎重に解釈すべきであり、インフルエンザにA/H1N1 2009の大流行に対するワクチン接種を季節性ワクチンで代用すべきと言っているわけではけっしてない。
 過去の感染ないしワクチン接種を通じて、遺伝子的および抗原的に現在の季節性H1N1株よりも新型インフルエンザウイルスに近いインフルエンザA/H1N1ウイルスに曝露したことで誘発された既存の抗体がブーストされたことが、季節性ワクチンに部分的防御力があることの理由であるとする仮説を我々のデータは支持している。」
この研究の限界としては、後ろ向きのデザインであること、サンプル数が少数であること、ワクチン接種の有無が自己申告によること、臨床検査で確認されたインフルエンザA(H1N1)の患者なのか対照患者なのかが聞き取り担当者に盲検化されていないことが挙げられる。
「今回推計されたワクチンの有効性は、今回の対照群における慢性疾患保有率とワクチン接種率が高かったために大きくなった可能性がある」と著者らは結論で述べている。「今回の結果を追認または否定するために、別の状況で同様の研究を行う必要がある。」
関連する解説記事において、アムステルダム大学付属医療センター(オランダ)のMenno D. de Jongとコーネル大学ワイル医療センター(ニューヨーク市)のRogier W. Sandersも、インフルエンザA(H1N1)に特異的なワクチンは依然として必要であると警告している。十分な量のワクチンを製造できる体制を整えた国であっても、やがてはワクチンが不足する可能性がある。
「複数のインフルエンザ株を認識する抗体は稀であり、そのために、ワクチンと自然感染との間に交差防御力がないことが多い」とDe Jong、Sanders両博士は記している。「しかし、『汎用インフルエンザワクチン』開発の可能性を開く抗体が見つかっている。従来型のインフルエンザワクチンは有効性と安全性の追跡記録が十分に備わっているので、何年かのちには置き換えられていくだろうが、それにはさまざま検証段階において新しい技術とワクチンが必要であり、有望でもある。」
この研究はメキシコ保健省の支援を受けている。著者のうち2名はLaboratorios de Biológicos y Reactivos de Méxicoの従業員である。Jong博士とSanders博士の開示情報に、関連する金銭的利害関係はない。
BMJ. Published online October 6, 2009.


21.飲酒が糖尿病リスク、インスリン分泌に関連
Medscape Medical News2009年10月13日

糖尿病予防のためメトホルミンまたは生活習慣改善に割り付けられた患者では、適度な日常的飲酒(1日1-3杯)は糖尿病新規発症リスク低下およびインスリン分泌低下に関連することが認められたという試験結果が『American Journal of Clinical Nutrition』10月号に報告された。
「適度な飲酒は、一般集団において2型糖尿病のリスク低下と関連があるが、糖尿病リスクの高い集団における効果はほとんど明らかになっていない」とDiabetes Prevention Program Research GroupのAlbert Einstein College of Medicine(ニューヨーク州ブロンクス)のJill P. Crandall, MDらは記述している。「目的はDiabetes Prevention Program (DPP)に登録された集団において、飲酒と糖尿病のリスクファクターとの関連性および飲酒が糖尿病新規発症の予測因子となるかどうかを検討することであった」
Diabetes Prevention Programの試験コホートは、耐糖能異常(2時間血糖値:7.8 - 11.1 mmol/L)、空腹時高血糖(5.3 - 7.0 mmol/L)、肥満度指数24 kg/m2以上の3175例からなった。被験者はプラセボ群、メトホルミン、生活習慣改善のいずれかに無作為に割り付けられた。半定量食物摂取頻度調査票を用いて、開始時および1年時に飲酒についての評価が行われた。追跡調査(平均期間3.2年間)中の年1回の経口ブドウ糖負荷試験および半年毎の空腹時血糖測定により、糖尿病の新規発症の診断が行われた。
自己申告による飲酒量は、男性、高齢、白人では多く、肥満、エネルギー摂取量が多い人、高比重リポ蛋白コレステロール濃度が高値の人では少なくなる傾向があった。あらゆるインスリン感受性レベルで、多量の飲酒とインスリン分泌低下との関連が認められた。メトホルミンおよび生活習慣改善群では、多量の飲酒と低い糖尿病発現率との関連が認められた(それぞれ傾向についてP<0.01およびP=0.02)。これらの有意な関連は、複数のベースライン時の共変量についての調整後も持続したが、プラセボ群では認められなかった。
「全体的に低い飲酒率にもかかわらず、1日の飲酒量の報告が適度であり、メトホルミンまたは生活習慣改善群に割り付けられた被験者において、糖尿病新規発症のリスク低下が認められた」と著者らは記述している。「適量の日常的飲酒はインスリン分泌低下と関連があり、この作用についてはさらに検討を要する」
本試験の制限としては、開始時に飲酒量の各区分において糖尿病のリスクファクターに差が認められたこと、評価していない交絡因子が存在する可能性があること、飲酒量の評価が自己申告に依存していること、全体的に飲酒率が低かったこと、一般化が制限されることがあげられる。
「糖尿病予防における飲酒の潜在的な効果は、リスクを低下させるために積極的に他の治療を継続している人に限られる可能性がある」と著者らは結論している。「インスリン感受性にかかわりなく、適度の飲酒とインスリン分泌低下との関連が認められた。慢性的な飲酒が糖代謝(特に細胞機能)に及ぼす影響についてさらに検討する必要がある」
本試験は、Diabetes Prevention Program、米国立衛生研究所/米国国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所、米国国立小児保健発達研究所、米国国立老化研究所、マイノリティー健康・健康格差研究事務局、女性健康事務局、原住民保健局、米国疾病予防管理センター、General Clinical Research Program、米国立研究資源センター、米国糖尿病協会、Bristol-Myers Squibb、Lipha Pharmaceuticals、Inc、Parke-Davisの支援を受けた。
材料、備品、併発疾患用の薬物はLifeScan Inc、Health O Meter、Hoechst Marion Roussel、Inc、Merck-Medco Managed Care Inc、Merck & Co、Nike Sports Marketing、Slim-Fast Foods Co、Quaker Oats Coより寄付された。本研究の著者らの情報公開によれば、関連する金銭的関係はないという。
Am J Clin Nutr. 2009;90:595-601


22.軽度妊娠糖尿病への治療介入
CareNet2009年10月14日

米国オハイオ州立大学産婦人科のMark B. Landon氏らは、軽度の妊娠糖尿病と診断された妊婦への治療介入を行い、妊娠転帰が改善するかを無作為化試験で検証した。米国では全妊娠の1~14%の頻度で生じており、妊娠糖尿病になるとその後糖尿病になるリスクが増すことは認識されている。しかしこれまで妊娠糖尿病の妊娠転帰への臨床上の影響および、治療介入による改善などについては明らかになっていない。NEJM誌2009年10月1日号掲載より。
妊婦958例を通常ケア群と治療介入群に無作為割り付け
Landon氏らは、妊娠第24~31週に軽度の妊娠糖尿病(経口ブドウ糖負荷試験の結果で異常があっても、空腹時血糖値レベルが95mg/dl[5.3mmol/l]以下)と診断された妊婦958例を、通常の妊婦管理を行う対照群473例と、食事指導、血糖自己測定、さらに必要に応じたインスリン療法を行う治療群485例に無作為に割り付け追跡した。
主要評価項目は、死産または周産期死亡と、新生児合併症(高ビリルビン血症、低血糖症、高インスリン血症、出産時外傷を含む)の複合とした。副次転帰項目は、平均出生体重、新生児体脂肪量、巨大児頻度などとした。
副次評価項目で有意なリスク低下を確認
複合転帰の発生については、両群に有意差は見られなかった(治療群32.4%、対照群37.0%、P = 0.14)。周産期死亡はなかった。
しかし副次転帰について、対照群と比較して治療群では、平均出生体重(3,302g対3,408g)、新生児体脂肪量(427g対464g)、妊娠期間に比べて新生児の体重が重くなる割合(7.1%対14.5%)、出生時体重4,000g以上の巨大児の割合(5.9%対14.3%)、肩甲難産(1.5%対4.0%)、帝王切開(26.9%対33.8%)で、有意な減少が認められた。また、治療介入は通常ケアと比較して、子癇前症および妊娠高血圧の発生率低下とも関連していた(2症状の複合発生率、8.6%対13.6%、P = 0.01)。
これらの結果から研究グループは、軽度の妊娠糖尿病の治療は、死産または周産期死亡と、新生児合併症を含む複合転帰の頻度を、有意に低下させることはなかったものの、胎児の過成長、肩甲難産、帝王切開出産、高血圧性疾患のリスクを低下させたとまとめている。
Landon MB et al. A multicenter, randomized trial of treatment for mild gestational diabetes. N Engl J Med. 2009 Oct 1; 361(14): 1339-48.


23.周産期の仮死性脳症を呈した新生児への低体温療法は有効か?
CareNet2009年10月14日

新生児仮死は世界的に罹患率、死亡率が高く、患児、家族、そして社会全体にも大きな負担となり、転帰改善への取り組みが必要とされている。仮死性脳症をめぐっては、実験的に、体温を正常レベルより3~5°C低下させることで、脳損傷を減じ、仮死後の神経機能転帰を改善することが明らかになっているが、低体温療法が仮死性脳症を呈した新生児の神経学的転帰を改善するかどうかは明らかにされていない。英国インペリアル・カレッジ・ロンドンのDenis V. Azzopardi氏(ハマースミス病院)らのグループは、妊娠期間36週以上で、周産期の仮死性脳症を呈した生後6時間未満児を対象とする、低体温療法介入に関する無作為化試験を実施した。NEJM誌2009年10月1日号掲載より。
死亡、重度神経障害については有意差見られず
試験は、325例の乳児を、集中治療+72時間33.5℃への体冷却を実施した群(163例)と、集中治療のみの群(162例)を比較し行われた。
主要評価項目は、生後18ヵ月時点の、死亡または重度神経発達障害とした。副次評価は、神経学的転帰12項目、その他の有害転帰14項目が事前に特定され検討された。
結果、冷却群では死亡42例、重度神経発達障害が32例だったのに対し、非冷却群では死亡が44例、重度神経発達障害は42例だった(いずれも転帰相対リスク:0.86、95%信頼区間:0.68~1.07、P = 0.17)。
生存例の神経学的転帰の改善には有効か
一方で、冷却群では神経学的異常を伴わない状態での生存率が高く(相対リスク:1.57、95%信頼区間:1.16~2.12、P = 0.003)、生存例で体冷却が、脳性麻痺のリスク減少に結びついたことが確認された(同:0.67、0.47~0.96、P = 0.03)。
またInfant Development IIのベイリー乳幼児発達検査IIにおける精神発達指数(MDI)および運動発達指数(PDI)、脳性麻痺児の運動能力障害の重症度を評価する判別尺度(GMFCS)の各スコアも改善されていた(MDIとPDIのP = 0.03、GMFCSのP = 0.01)。
しかし、その他の神経学的アウトカム項目においては冷却群での有意な改善は認められなかった。有害事象の大半は軽度で、体冷却と関連するものは認められなかった。
これらの結果から研究グループは、周産期に仮死状態となった新生児に対する低体温療法の実施は、死亡また重度神経発達障害については有意に低下させることはなかったが、生存例における神経学的転帰の改善には結びついたと報告している。
Azzopardi DV et al. Moderate hypothermia to treat perinatal asphyxial encephalopathy. N Engl J Med. 2009 Oct 1; 361(14): 1349-58.


24.Study Compares Abdominal Aortic Aneurysm Repair Methods
Ongoing research finds better short-term results for endovascular repair than for open surgery
HealthDay News2009年10月13日

A less-invasive method of abdominal aortic aneurysm (AAA) repair reduces the short-term risk of death, according to a new U.S. study.
The interim findings are from a nine-year multicenter trial comparing patient outcomes after endovascular and open surgical repair of AAA. The report included postoperative outcomes of up to two years (average 1.8 years of follow-up) for 881 patients, aged 49 or older, who had endovascular repair (444) or open repair (437).
Endovascular repair is performed through a catheter inserted into an artery. Open repair involves an abdominal incision. Of the 45,000 patients in the United States who undergo elective repair of an unruptured AAA each year, more than 1,400 die in the perioperative period -- the first 30 days after surgery or inpatient status. There's limited data available about whether short-term survival is better after endovascular repair compared to open repair.
The interim study found that the rate of death after surgery was lower for the endovascular group than for the open surgery group at 30 days (0.2 percent versus 2.3 percent) and at 30 days or during hospitalization (0.5 percent versus 3 percent). There was no significant difference in all-cause death at two years (7 percent versus 9.8 percent) or in death after the perioperative period (6.1 percent versus 6.6 percent).
The researchers also found that patients in the endovascular repair group spent less time in surgery, lost less blood, and spent less time on mechanical ventilation.
"Hospital and ICU stays were shorter with endovascular repair and need for transfusion was decreased. No significant differences were observed in major morbidities, secondary procedures, or aneurysm-related hospitalizations," wrote Dr. Frank A. Lederle, of the Veterans Affairs Medical Center, Minneapolis, and colleagues. "Longer-term data are needed to fully assess the relative merits of the two procedures."
The study appears in the Oct. 14 issue of the Journal of the American Medical Association, a theme issue on surgical repair.


25.Study Suggests Link Between Cell Phones and Brain Tumors
Higher-quality data see danger from long-term use, new review finds
HealthDay News2009年10月13日

The latest study focusing on a possible cell phone-brain tumor connection finds a weak potential link between the two.
A review of existing research on the topic, published online Oct. 13 in the Journal of Clinical Oncology, discerned no overall link. But when the spotlight was turned on only the more methodologically rigorous studies, a potentially harmful association was found.
Combined with similarly murky conclusions from earlier research, this leaves the world's four billion cell phone users with no clear indication of what risk, if any, they are taking when they converse on the go.
"We cannot make any definitive conclusions about this," said one expert, Dr. Deepa Subramaniam, director of the Brain Tumor Center at Georgetown Lombardi Comprehensive Cancer Center in Washington, D.C. "But this study, in addition to all the previous studies, continues to leave lingering doubt as to the potential for increased risk. So, one more time, after all these years, we don't have a clear-cut answer."
"What makes me worry," she stated, "is that the higher quality studies [seen here] did indeed show an association."
Joel Moskowitz, the study's senior author, said that "clearly there is risk." He's director of the Center for Family and Community Health at the University of California, Berkeley, School of Public Health.
"I would not allow children to use a cell phone, or I at least would require them to use a separate headset," Moskowitz said. "It seems fairly derelict of us as a society or as a planet to just disseminate this technology to the extent that we have without doing a whole lot more research of the potential harms and how to protect against those harms. Clearly, we need to learn a whole lot more about this technology."
Some in the technology industry disagree.
"The peer-reviewed scientific evidence has overwhelmingly indicated that wireless devices do not pose a public health risk," John Walls, vice president of public affairs for CTIA-The Wireless Association, said in a prepared statement.
"In addition, there is no known mechanism for microwave energy within the limits established by the [U.S. Federal Communications Commission] to cause any adverse health effects," he said. "That is why the leading global heath organizations such as the American Cancer Society, [U.S.] National Cancer Institute, World Health Organization and the U.S. Food and Drug Administration all have concurred that wireless devices are not a public health risk."
For the new study, Moskowitz and his fellow researchers in South Korea searched medical bases for the keywords "mobile phones," "cellular phones," "cordless phones" and "tumors" or "cancer." They included 23 case-control studies, involving 37,916 total participants, in their final analysis.
When the studies were pooled, no risk was seen between mobile phone use and brain tumors, either benign or malignant. But a subgroup of studies that employed more rigorous methodology -- most conducted by the same research team in Sweden -- reported a harmful effect, whereas a set of less rigorous studies -- most funded by an industry consortium -- found a protective effect.
Specifically, the more robust studies found that using a mobile phone for a decade or longer resulted in an 18 percent increased risk for developing a brain tumor.
Some studies also showed that brain tumors were more likely to appear on the side of the brain where the cell phone was used.
According to the American Cancer Society, nearly 21,000 malignant brain or spinal cord tumors are diagnosed in adults in the U.S. each year, while 3,800 such tumors are diagnosed in children.
Moskowitz also believes that there's potential for harm to other areas of the body -- the genitals, for example -- when the phone is carried in a pocket.
With so many people worldwide using cell phones, even a small risk could translate into many illnesses and deaths, he said.
"We need to do a whole lot more research because the stakes are really high and there seems to be suggestive evidence that you better be careful about this, especially in children, who have developing tissue and smaller brain and skull sizes," Moskowitz warned.
Subramaniam seemed to agree.
"I do encourage people to use the speaker phone or a hands-free device if they can, and I definitely do not encourage children to use cell phones because then there's a much longer lifetime risk of exposure," she said.
"In my opinion," she said, "the question remains unsettled -- and unsettled always carries with it likelihood that we might find an association."
A report last year from the National Research Council, the main operating agency of the National Academy of Sciences and the National Academy of Engineering, and compiled at the request of the U.S. Food and Drug Administration, called for more research into the risks posed by long-term cell phone use, rather than the more commonly studied short-term risks. It urged that such research focus on the health of children, pregnant women and fetuses as well as workers subject to high occupational exposure.


26.プレスリリース

1) アジレント、ターゲットDNA濃縮キット「Agilent SureSelect Human All ExonKit」
を発表

・製品名:SureSelect Human All Exon Kit
・アジレント・テクノロジー、ヒトゲノムの全エクソン領域をキャプチャするSureSelect ターゲットDNA 濃縮キットを発表
 アジレント・テクノロジー株式会社(社長:海老原 稔、本社:東京都八王子市高倉町9番1号)は、ヒトゲノムのエクソン部分の全領域を、次世代シーケンシング装置を用いて容易に解析できるターゲットDNA濃縮キット「Agilent SureSelect Human All Exon Kit(シュアセレクト・ヒューマン・オール・エクソン・キット)」を発表、本日より販売・出荷を開始します。
 今回発表の「Agilent SureSelect Human All Exon Kit」は、当社の「SureSelect Target Enrichment System」の効率性とコストパフォーマンスを改善したもので、ヒトゲノムから約38Mb(メガベース)のエクソン領域すべてを取り出して解析を行うことができるターゲットDNA濃縮キットです。カタログキットのため、手間のかかる設計作業を行うことなくすぐに使用することができます。
 先端ゲノミクスアプリケーション担当プロダクトマネージャで博士でもあるフレッド・エルナニ(Fred Ernani)は次のように語っています。
 「当社では、このキットを、世界中の研究者に試用していただき大変高い評価を得ています。今回、このキットを正式に発売することができ、うれしく思っています。」
 「SureSelect Human All Exon Kit」は、NCBI Consensus CDS Database(CCDS)に登録されている、ヒトゲノム領域の1.22%に相当する18万以上のエクソン領域をカバーするだけでなく、Sanger v13データベースに登録されている700以上のヒトmiRNAや300以上のノンコーディングRNAも含みます。
 ハーバード大学およびマサチューセッツ工科大学によって設立された米国ブロード研究所(Broad Institute)ゲノム・シーケンシング&解析プログラム、医療&集団遺伝学プログラムの共同ディレクタであるステイシー・ガブリエル(Stacey Gabriel)博士は次のように語っています。
 「アジレントと協力して『SureSelect Human All Exon Kit』から得られたシーケンシング結果は、信頼性の高いものでした。今後、シーケンシングを用いたexomeの解析計画をスケールアップする際にもSureSelectを活用できると確信しています。」
 ウェルカムトラスト・サンガー研究所(WTSI)のターゲット・プリパレーション部門長であるアリソン・コフィー(Alison Coffey)博士は次のように語っています。
 「ヒトゲノムのシーケンシングが終了し、他の多くの生物のゲノムも続々と解明されています。今、人類は個々人についてゲノムをシーケンスし、そこから明らかになった変化が通常のものなのか病気に関連するものなのかを見分けられるようになりつつあります。」
 WTSIのシーケンシング技術開発部長のダン・ターナー(Daniel Turner)博士は次のように語っています。
 「WTSIは医療シーケンシングに関して強力なプログラムを有しており、その結果、ゲノム・リシーケンシング向けの非常に効率的で正確な高スループット・パイプラインを開発しました。近い将来、解析をしたいexomeの数は膨大な数になると見込まれるので、これに対処するには堅牢で、再現性が高く、さらに使いやすくて拡張性のあるシステムが必要です。」
 「SureSelect Human All Exon Kit」は、イルミナ(Illumina)社のGA IIのほか、ライフテクノロジーズ(Life Technologies)社のSOLiDシステムにも対応予定です。発売当初は、イルミナ社のシステムのペアード・エンド・シーケンシングに対応します。SOLiDに最適化した製品は、現在開発の最終段階にあり、間もなく市場に投入する予定です。
■主な特長
 *ヒトゲノムの全エクソン領域を分析可能:
  ヒトゲノムから約38Mbのエクソン領域すべてを1度のキャプチャ操作で取り出し、そのまま次世代シーケンサによる分析を行うことができます。また、カタログキットのため、手間のかかる設計作業を行うことなく直ちに使用す
ることができます。
 *多検体処理が容易:
  マグネティックビーズを用いた、液相法による分離洗浄なので多検体への対応が容易で96穴プレートを用いた自動化も可能です。
 *点突然変異やin/delがあっても効率よくターゲット領域を回収可能:
  120-merの超ロングオリゴを使用しているので、ターゲット領域に点突然変異や5bp程度の欠失があってもターゲット領域を回収できます。
 「Agilent SureSelect Target Enrichment System」についての詳細は、以下のウェブサイトでご覧いただけます。
  http://www.opengenomics.com/SureSelect
■販売方針
 *目標市場:次世代シーケンサにより、エクソン領域の変異を対象とした疾患の病因解析を行う研究者向け
 *販売価格(発表日時点での税込参考価格です):901,950円(5反応分)
 *販売・出荷開始日:2009年10月14日


2) 鶴見大学と再生医療推進機構、「歯髄細胞バンク事業」を本格始動

・年間約1,000万本廃棄される抜去歯を用いたプロジェクトの将来構想
・鶴見大学が『歯髄細胞バンク事業』を始動
・再生医療発展に向けた歯科界が果たす役割
 現在、再生医療技術は凄まじい進歩を遂げており、一方でその実用化には再生医療を安全に効率良く行うための適切な細胞の選択が求められております。鶴見大学歯学部、および岐阜大学におけるこれまでの一連の研究から、歯科医療施設で医療廃棄物として処理される「親知らず」や、幼児期に役目を終える「乳歯」に含まれた歯髄細胞が再生医療の早期実現に極めて理想的な細胞であることを明らかにしてきました。
 これらの研究成果をもとに、鶴見大学歯学部の斎藤一郎教授・病院長は、株式会社再生医療推進機構(本社:東京都中央区 代表取締役 大友宏一)との産学連携で、このほど大規模な「歯髄細胞バンク事業」を本格始動致します。
1)歯髄細胞バンクの有用性について
 歯髄細胞は、(1)胚性幹細胞 (ES細胞)のような倫理的問題もないこと、(2)骨髄細胞のような採取時の外科処置も不要、(3)出産時にしか採取できない臍帯血(年間出産数約100万人)と比べ、歯科治療に伴い本来廃棄してしまう抜去歯数(親知らずや乳歯の総数)は年間1,000万本以上と推測され、臍帯血の10倍以上の採取チャンスがあります。抜去歯に含まれる歯髄細胞は増殖能力が高く、再生医療に必要な細胞数が十分得られることや、細胞の老化や染色体の異常が極めて少ないことから、他の細胞と比較して理想的な細胞ソースであると結論付けました。これまでの研究で、歯髄細胞から再生可能な組織は骨、神経、歯牙組織などであることが明らかにされております。
 一方、株式会社再生医療推進機構の技術顧問である岐阜大学組織・器官形成分野の手塚建一准教授らは、同大学口腔病態学分野とともに、歯髄細胞が歯牙という硬組織に保護されているため外的刺激を受けにくい環境にあることに注目しました。そして、歯髄細胞からiPS細胞(人工多能性幹細胞)の樹立に成功し、その作製効率が皮膚細胞と同等かそれ以上であることを見出しました。その結果、将来、歯髄細胞はiPS細胞、いわゆる万能細胞として様々な治療に応用できることが期待されております。
[細胞バンクに適した細胞ソースとは?]
 ■低侵襲に採取できること→歯髄細胞→容易に採取可能
 ■採取チャンスが多いこと→歯髄細胞→性別・年齢問わず採取可能
 ■細胞増殖能力が高いこと→歯髄細胞→細胞増殖能力が極めて高い
 ■遺伝子損傷が少ないこと→歯髄細胞→遺伝子損傷が少ない
2)当プロジェクトの将来構想
 当プロジェクトは、岐阜大学の研究チームと協力しながら、将来的にiPS細胞バンク構築にも貢献できる、大規模な「歯髄細胞バンク」を設立し、全国の歯科ネットワークと連携し10年以内に歯髄細胞30万件の収集を目指します。
 骨髄データバンクの調査によると、HLA(ヒト組織適合抗原)のタイプ解析を行い、10万件の骨髄細胞を集めることにより、国民人口の75%に対して細胞を提供することが可能となり、30万件であれば人口の90%以上がカバーできる計算となります。
 骨髄と比較して収集が極めて容易な歯髄からの細胞バンクが確立されれば、国内に限らず世界中の多くの再生医療を求める人々を救うことができます。全国の歯科医療施設は約7万軒あり、仮に医療廃棄物として処理される歯牙を、歯科医療施設1軒から5本ずつの歯髄細胞の収集により35万件となります。
 NEDO(独立法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の調査によると、国内の再生医療対象患者は約170万人存在すると言われており、歯髄細胞バンクから日本全国民に治療用細胞提供が行える体制を構築することが、当プロジェクトの目指すゴールです。
3)再生医療発展に向けた歯科界が果たす役割
 この度、本学に設立した「歯髄細胞バンク」は、歯科医療にとって国民の健康保全や再生医療発展の貢献に留まらず、歯科界の活性化として大きなチャンスであると捉えております。
 歯髄細胞の培養技術の普及や細胞の医療現場への安定供給のためには、収集源となる全国の歯科医療施設の協力が不可欠です。また、再生医療技術は凄まじい進歩を遂げている一方で、再生医療に関わる研究者や技術者が圧倒的に不足しており、当プロジェクトでは、歯科医師に対する再生医療技術者の養成プログラムも具現化し歯科医師の職域の拡大も推進致します。他方、歯髄細胞を用いた研究開発については、全国の大学等研究機関の協力のもと「歯髄細胞バンク学術委員会」を立ち上げ、全国の歯科大学ネットワークを中心に、歯科と医科の連携を強化、オールジャパンとして歯髄細胞を用いた様々な研究に取り組んで参る所存でございます。


http://fcm-news.blog.so-net.ne.jp/2009-10-14

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