"メディカル情報をもしもの時の備えに。 医療情報をチェックチェック!"
Sep 14, 2009****************************************
1.産科・救急医確保へ7300万円 道が57病院に手当補助
2.治療薬はタミフル5日分の効果 インフル薬ペラミビル
3.C型肝炎治療効果、遺伝子の違いで差 事前検査が可能に
4.心筋再生の臨床試験開始へ 京都医大、年内にも
5.がん患者がうつを併発すると死亡リスク高まる、カナダ研
6.15~35歳に多いがん「精巣腫瘍」 症状少なく早期に転移
7.国立がんセンター名誉総長・杉村隆さん がん発生の基本概念確立
8.Staph Germs Found at West Coast Beaches
9.新型インフルエンザワクチンで、感染拡大は防げるのか?
10.米国小児科学会がインフルエンザに関する勧告を改訂
11.本当に接種できるのか?課題山積の新型インフルエンザワクチン
12.海外の2つの新型インフルワクチン、1回接種でも有効性を示唆
13.心不全におけるアルブミン尿は何を意味するか? CHARMプログラムの
エビデンス
14.PCI後のST上昇型急性心筋梗塞患者に心房細動が出現したら経口抗凝固療法: APEX-AMI試験のエビデンス
15.プレスリリース
1) シェリング・プラウ、吸入ステロイド喘息治療剤「アズマネックス ツイストヘラー」を発売
2) スズケン、軽くてコンパクトな解析付心電計「Kenz Cardico303」を発売
3) インフルエンザウイルスの高感度検出技術を開発
****************************************
1.産科・救急医確保へ7300万円 道が57病院に手当補助
北海道新聞社2009年9月14日
医師不足や過重労働が問題となっている産科医や救急医の待遇改善に向け、道は道内の病院に対して医師への手当などを補助する事業を始める。15日開会の定例道議会に提出する補正予算案に約7300万円を計上。延べ57病院が補助を活用する予定で、将来的な医師数増に結びつくか注目される。
補正予算案に盛り込まれるのは、《1》産科医確保支援(約4200万円)《2》救急勤務医支援(約2200万円)《3》女性医師就労環境改善緊急対策事業(約900万円)の3事業。敬遠されがちな分野の医師を増やすことを目的に国が本年度予算に盛り込み、都道府県などに事業化を要請していた。
道内では2006年までの10年間で、医師総数は1300人増えて1万1579人となったが、産科医は80人減の359人。拘束時間の長さや訴訟リスクの高まりから産科離れは顕著になっている。
救急医も不規則な激務が敬遠され、確保が難しくなっているのが現状。医師不足の中、女性医師の離職をどう減らすかも大きな課題となっている。
2.治療薬はタミフル5日分の効果 インフル薬ペラミビル
共同通信社2009年9月14日
開発中のインフルエンザ治療薬「ペラミビル」が、1回の投与で、タミフルを5日間服用したのと同等の効果があることが13日、米サンフランシスコで開かれた米国微生物学会で報告された。AP通信が報じた。
ペラミビルは、米国の製薬会社バイオクリスト社が開発し、2010年秋にも塩野義製薬が日本国内での販売を計画している新しい抗インフルエンザ薬。
長崎大の河野茂教授(先進感染制御学)によると、08年にアジアで季節性インフルエンザの患者約1100人にタミフルかペラミビルを投与して効果を比較した結果、ペラミビルの注射1回で、タミフルを1日2回、5日間服用した場合とほぼ同じ時間で症状が回復した。
ペラミビルは、現在インフルエンザ治療薬として使われているタミフルやリレンザと同じ「ノイラミニダーゼ阻害薬」と呼ばれるタイプの薬で、新型インフルエンザにも効果があるとみられている。内服薬のタミフル、吸入薬のリレンザに対し、注射薬である点が特徴で、薬を飲めない重症者や感染から時間が経過した患者に効果が期待されている。
3.C型肝炎治療効果、遺伝子の違いで差 事前検査が可能に
朝日新聞社2009年9月14日
C型肝炎の治療が効くか効かないかは、人の遺伝子のわずかな違いが要因の一つになっていることが、国立国際医療センターの溝上雅史肝炎・免疫研究センター長と名古屋市立大の田中靖人准教授らのグループの研究でわかった。14日付の米科学誌ネイチャー・ジェネティクス(電子版)に発表される。
C型肝炎はウイルスが原因の病気で、日本人に最も多いタイプでは治療薬「インターフェロン」と抗ウイルス剤「リバビリン」の併用療法が有効とされている。しかし、約20%の患者は効きづらく、治療を受けてみないと効果がわからなかった。
このため、効きづらい患者は、月数万円の薬代が無駄になったり、発熱やうつ病などの副作用が出かねない危険を抱えながら治療を続けなければならなかった。近く数千円の遺伝子検査キットが開発できるといい、治療前に血液を検査することにより、こうした問題を避けられるという。85~95%の確率で、事前に薬が効くかどうかの見極めができるとしている。
薬が効かないのは、C型肝炎ウイルスの遺伝子変異が要因との研究がすでにあったが、約400人の患者の血液を調べたところ、DNAにある個人ごとのわずかな違い(遺伝子多型)が特定の領域にある人は、ない人と比べ、薬が30倍効きにくかった。
4.心筋再生の臨床試験開始へ 京都医大、年内にも
共同通信社2009年9月14日
京都府立医大は14日、重い心不全を起こした患者自らの心臓幹細胞を使い、心筋を再生させて機能回復を図る臨床試験が、厚生労働省に許可されたと発表した。
年内にも同医大病院と国立循環器病センター(大阪府吹田市)で、重い慢性虚血性心疾患の6人に実施する予定。
循環器内科の松原弘明教授は「心臓移植のドナー(提供者)不足は深刻で、移植に代わる医療となることを希望している。10年後の実用化を目指したい」としている。
計画では患者の心臓組織の一部から高い分化能力を持つ幹細胞を15~20ミリグラム採取。患者本人の血清を用いて約4週間かけて培養し、増殖した約5千万個を心筋が弱った場所の近くに注射する。
松原教授はブタを使った実験で有効性と安全性を確認。厚労省に許可申請していた。
5.がん患者がうつを併発すると死亡リスク高まる、カナダ研
AFP News2009年9月14日
がん患者がうつ症状を併発していた場合、致死率が25~35%高まるとの研究が14日、医学誌「キャンサー(Cancer)」に掲載された。
カナダのブリティッシュコロンビア大学(University of British Columbia)のジリアン・サティン(Jillian Satin)研究生とウォルフガング・リンデン(Wolfgang Linden)教授らのチームは、過去の26の研究結果をもとに、がん患者9417人について、がんの進行度と致死率に対するうつ病の影響に関するメタ分析を行った。
すると、うつ症状が見られる患者の致死率は、精神状態が健康な患者に比べ25%、軽度または重度のうつと診断された患者では39%も高くなることが分かった。
サティン氏は、がんを宣告された患者が死を予測する可能性が高いことを指摘し、「うつの影響は常に注視する必要がある」と指摘。研究成果によって、かん患者のメンタルケアが一般的ながん治療に取り入れられるようになればと話した。
ただし、今回の調査結果はうつとがん致死率との関連性を示唆している一方で、「うつ自体が致死率を高めると証明されたわけではない」と注意を喚起。39%という数字の高さを特定の患者の病状に結びつけるようなことはすべきでなく、「人びとは具体的な数値を知りたがるが、こうした数値は間違った認識につながりかねない」と懸念を示した。
「調査結果が示唆することは、がんと診断された患者が宣告後に示したうつ症状によって、がんの進行度が予測できるという点だ」
今回の調査は、一般的にも専門医の間でも広く信じられている「患者の精神状態ががんの進行に影響する」との認識が実証されているかを確認することが目的。その結果、精神腫瘍学の分野では患者の85%、専門医の71.4%が、心理的な要因ががんの病状に影響すると確信していたという。
サティン氏らは、過去に心疾患とうつが致死率に同影響するかについて調べた研究があることも指摘。この研究では、冠状動脈性心疾患の患者がうつを発症した場合、致死率が2倍に高まるとの研究結果が出ているという。
6.15~35歳に多いがん「精巣腫瘍」 症状少なく早期に転移
毎日新聞社2009年9月14日
◇府立成人病センター、垣本・泌尿器科副部長に聞く
日本ではあまり知られていない病気だが、西欧諸国では近年、患者が増加傾向にあるとされる精巣(睾丸)のがん「精巣腫瘍」。早期には精巣の腫れ以外に痛みなどの症状がないことが多く、発見の遅れや重症化を招きやすいとの指摘もある。日本泌尿器科学会で、精巣腫瘍の診療基準となるガイドラインの作成に携わる府立成人病センターの垣本健一・泌尿器科副部長(42)に話を聞いた。
◇恥ずかしがらず受診を
--精巣腫瘍とはどんな病気ですか。
精巣にできるがんで、発症率は約10万人に1人前後といわれます。発症のピークは15~35歳で、これらの年代の男性では、頻度の高い腫瘍といえます。悪性度が高く、早期から転移の危険がある病気です。
--どんな症状がありますか。
精巣が腫れたり、硬くなるだけのことが多く、痛みや発熱を伴うケースは少ないです。転移するスピードが速いので、早期発見が大切ですが、恥ずかしさから受診を敬遠し、重症化する例も見受けられます。異常を感じたら、恥ずかしがらず、すぐに泌尿器科を受診してください。
--原因は?
精巣が陰のうまで下りず、体内にとどまる「停留精巣」の場合は、発症のリスクが高くなるという指摘があります。母胎内でのホルモン環境などがかかわるとも言われますが、はっきりした原因は分かっていません。
--どのような治療法がありますか。
外科手術で精巣を摘出し、転移があれば化学療法(抗がん剤治療)や放射線治療を行います。現在は、プラチナ製剤を用いたBEP療法と呼ばれる化学療法が標準的な療法として確立されており、転移があっても約8割の人が完治を望める状況になってきています。
一方で、BEP療法でも完治しない場合、抗がん剤の種類を変更した化学療法(救済化学療法)が必要となります。さらに化学療法後に残存した腫瘍を摘出する必要が生じることもあります。
--病気になっても、子孫を残すことは可能ですか。
理論上は手術で片方の精巣を摘出しても、もう片方の正常な精巣が残っていれば子孫を残すことは可能です。しかし、化学療法や放射線治療の結果、精子をつくれなくなる恐れがあります。現在の医療水準では、精子保存という選択肢もありますので、治療を受ける際は主治医とよく話し合うことが大切です。
--治療を受ける上で大切なことは?
化学療法は、精神的にも肉体的にも負担の大きい治療ですが、適切な量を適切なタイミングで投与することが非常に大切です。患者さんの数が少ない病気ですから、化学療法、放射線治療、化学療法後の残存腫瘍の摘出手術などは、治療経験の多い施設で行われることが望まれます。
7.国立がんセンター名誉総長・杉村隆さん がん発生の基本概念確立
産経新聞社2009年9月14日
■分子腫瘍学へ道拓く/予防意識浸透に貢献
日本人の死因で最も多いのは「がん」。正常な細胞のDNAが傷つけられ、異常増殖を始めて悪性腫瘍(しゅよう)に成長する。国立がんセンター名誉総長の杉村隆さんは1966(昭和41)年、世界で初めて化学物質によって動物に胃がんを発生させ、発がん機構の基本概念確立に大きく貢献した。また、発がん物質の大半がDNAを変化させる「変異原物質」であることも突き止め、がん予防推進の原動力にもなった。
≪人工胃がん≫
「がんは細胞の突然変異で起こるといわれていたが立証した人はいない。がんを根本的に退治するには、その発生の仕組みを突き止めないといけない」
生体現象をDNAレベルでとらえる分子生物学がまだ新しい学問だった1960年代、杉村さんはDNAの変異に着目して発がん機構の研究に取り組んだ。
当時は、日本人に一番多いのが胃がんで、人為的に動物に胃がんを発生させ、研究試料にしようという取り組みを世界中の研究者が進めていた。杉村さんは、微生物のDNAを傷つけ突然変異を起こさせる「ニトロソグアニジン」(MNNG)という変異原物質に目を付けた。
この研究を始める以前に、杉村さんらは微生物に突然変異を起こさせ、動物に対して発がん性を持つ物質を見つけていた。同じ作用を持つ「変異原物質」なら、発がん作用もあるのではないか-と睨んだのだ。
≪けがの功名≫
66年、MNNGを水に溶かして飲ませたラットを解剖してみると、胃がんが発生していた。「胃潰瘍が進んで胃がんになるといわれていた時代に、DNAを変異させる物質で実際に胃がんができた。目からうろこが落ちる思いだった」
この成果が出発点となって、世界のがん研究はDNAとのかかわりを中心的なテーマとする「分子腫瘍学」へと大きく舵を切った。
背景には、けがの功名といえる幸運もあった。
「MNNGを水に溶いてラットに投与したのは、研究に忙しく餌に混ぜて与えるという通常の方法がとれなかったから。餌に混ぜていたら、餌に含まれるタンパク質と反応して発がん性がなくなっていただろう」
この成果は、食品や化学物質の発がん性評価も急進展させた。発がん物質の多くが変異原物質であることが判明し、微生物を使ってDNAの変異を調べるだけで発がん性の有無を確かめられるようになったからだ。手間と時間をかけて、動物にがんを発生させる必要がなくなった。
≪魚の焼け焦げ≫
杉村さんは、さまざまな発がん物質の存在を明らかにした。中でも、75年の「魚の焼け焦げ」からの発がん物質発見は反響が大きかった。
「自宅でサンマを焼いているとき、もうもうと上がる煙を見ていたら、焼け焦げの細かい粒子である煙の中にも、変異原物質が存在するのではないかとひらめいた」
分析の結果、新たに数種の変異原物質群「ヘテロサイクリックアミン」(HCA)が見つかった。ラットに投与すると肝臓がんが発生し、発がん性が実証された。
この成果は、発がん物質が身近なところに存在することを広く知らしめ、発がん物質を避けて生活することが予防につながる-という意識の浸透につながった。
「好奇心が旺盛だから、ひとつの発見をすると、すぐに別のことに取りかかりたくなる。研究は私の趣味で、楽しみと喜びが味わえる」
がん発生機構に多数の段階があることを解明するなど、杉村さんは約60年にわたってがん研究の最前線を走り続けてきた。がん遺伝子の解明や予防薬の開発、がん発生を防ぐライフスタイルの確立など、取り組むべき課題はまだ山のようにあるという。
「がん研究の“森”は、まだまだ奥深いんです」
■担当患者死亡でがん根治を決意
小学生時代を過ごした東京都大田区は、田んぼやクヌギ林、ススキ原が広がり、昆虫採集に明け暮れていた。「昆虫だけでなくウサギやフナなどさまざまな生きものがいて、生命に関係することすべてがおもしろいと思った」
高校では、最先端の研究について解説してくれる生物の教師と出会い、生物部に入部。「昆虫学者になろう」と決めていた。
だが、時代は戦争のただ中。「昆虫学者は食っていけない」という周囲の反対や、医学生は徴兵が猶予されることを考え、東大医学部へ。卒業後は東大医学部放射線科の助手として診療も担当した。最初に担当した患者は、まもなく亡くなり、「がんを根本的に退治する研究をしなければ」と決意した。
日本国際賞受賞(97年)のお祝いに、親しい研究仲間から蝶の羽で描いた日の丸をプレゼントされた。そのために飼育したモンシロチョウが大量に余ったことを知り、研究に生かす道を探った。これが、胃がん細胞をアポトーシス(細胞の自殺)に導く「ピエリシン」というタンパク質の発見につながる。
昆虫少年の好奇心は今も健在だ。
8.Staph Germs Found at West Coast Beaches
Dangerous Bacteria in Sand and Water at Public Beaches along Coast of Washington
CBS News2009年9月13日
Dangerous staph bacteria have been found in sand and water for the first time at five public beaches along the coast of Washington, and scientists think the state is not the only one with this problem.
The germ is MRSA, or methicillin-resistant Staphylococcus aureus - a hard-to-treat bug once rarely seen outside of hospitals but that increasingly is spreading in ordinary community settings such as schools, locker rooms and gyms.
The germ causes nasty skin infections as well as pneumonia and other life-threatening problems. It spreads mostly through human contact. Little is known about environmental sources that also may harbour the germ.
Finding it at the beach suggests one place that people may be picking it up, said Marilyn Roberts, a microbiologist at the University of Washington in Seattle.
"We don't know the risk" for any individual going to a beach, she said. "But the fact that we found these organisms suggests that the level is much higher than we had thought."
She presented results Saturday at an American Society for Microbiology conference in California. Last year, her team reported finding a different type of bacteria, enterococci, at five West Coast beaches. And earlier this year, University of Miami researchers reported finding staph bacteria in four out of 10 ocean water samples collected by hundreds of bathers at a South Florida beach.
Many communities also commonly restrict bathing at beaches because of contamination with fecal bacteria.
In the new study, researchers tested 10 beaches in Washington along the West Coast and in Puget Sound from February to September 2008. Staph bacteria were found at nine of them, including five with MRSA. The strains resembled the highly resistant ones usually seen in hospitals, rather than the milder strains acquired in community settings, Roberts said.
No staph was found in samples from two beaches in southern California.
People should not avoid beaches or be afraid to enjoy them, scientists say.
"It's probably prudent to shower when you come out" to lower the risk of bacteria staying on the skin, said Dr. Lance Peterson, a microbiologist at NorthShore University Health System in Illinois.
"Make sure you get all the sand off," and cover any open cuts or scrapes before playing in the sand, Roberts added. Digging in the sand or being buried in it seems to raise the risk of infection, she said.
9.新型インフルエンザワクチンで、感染拡大は防げるのか?
Nikkei Business Publications2009年9月14日
この10月下旬から、いよいよ新型インフルエンザワクチンの接種が開始になる。まず医療従事者に接種し、それから妊婦や持病のある人、小児、1歳未満の子の両親、小学生、中・高生、高齢者へと広げていく予定だ。新型インフルエンザの感染は拡大の一途をたどっており、今後最大で国民の5人に1人が発症するという予測もある。はたしてワクチンによって感染拡大は阻止できるのだろうか?
新型インフルエンザの患者の半数以上は10代以下
5月に国内で感染者が初めて見つかって以来、新型インフルエンザはジワジワと拡大している。9月5日までには42都道府県・772施設が休校や学年・学級閉鎖に追い込まれた。死亡は、9月9日までに12人となり、重症化して入院した人も570人を超えている。もはや日本全体がウイルスに汚染されてしまったという状態だ。
厚生労働省は8月28日、今後患者が急増した場合に医療現場が混乱しないようにと、「新型インフルエンザ(A/H1N1)の流行シナリオ」を発表した。それによると国内の患者数は年内に人口の約20%、約2500万人に達するという。そのうち約38万人が入院し、約3万8千人が重症化するとの予測だ。
ちなみに、2005年からの一年間で、季節性インフルエンザに罹患した患者数は推計1067万人。今回の新型インフルの患者数は、その約2.3倍になるというわけだ。季節性インフルエンザの感染力(1人が何人に感染させるかで示される)が、1.3であるのに対して、新型は2.0~2.4と高いのが原因しているようだ。
新型インフルエンザの患者は10代が47.0%と最も多く、次いで10歳未満が19.3%、20代の16.5%と、20歳以下の患者が多いのが特徴だ。世界的にみると、新型インフル患者の死亡は20代が最も多く、次いで40代、30代となっている。日本の季節性インフルの場合、死亡者は大半が70歳以上の高齢者であり、ここにも新型と季節性の大きな違いがある。
インフルエンザ流行のピークを過ぎてから新型ワクチンの接種開始?
全国の小学校では、厚生労働省の呼びかけを受けて、手洗いとうがいの徹底が励行されているようだ。にもかかわらず感染が拡大する一方なのは前段で述べた通りである。マスクの着用が奨励されてもいるが、残念ながらマスクは感染防止にはあまり役立たないといわれている。そのためか街中でマスクをした人の姿を見かけることは少ない。そこで現在、最も期待されているのが新型インフルエンザワクチンだ。ウイルスが原因の感染症を防ぐには、ワクチンが最も有効であることは間違いない。
現在、国内四つのワクチンメーカーが、フル稼働で新型インフルのワクチンを生産中だ。しかし、鶏卵でウイルスを培養する旧式な生産法のため、来年3月までに確保できるのは約1800万人分。必要なワクチンは約5400万人分なので遠くおよばない。そこで、日本政府は、海外からワクチンを輸入する方針を打ち出した。
ところが海外製のワクチンは培養細胞を使った新しい製造法で、しかも免疫力を高める物質が入っているため、安全性の確認が不十分という問題がある。舛添要一厚生労働大臣は8月27日、「輸入ワクチンについては、国内で小児らを対象に100例程度の臨床試験を実施して、安全性を確認する」との方針を示した。しかし、その程度の規模で十分な安全性が確認できるのか疑問は残る。
新型インフルワクチンでもっとも議論の的となったのは、接種の順番をどうするかだ。十分なワクチンがあるわけではないので、当然、必要性の高い人々から接種することになる。人工透析患者の団体は、透析患者に優先して接種するように厚生労働省に要求した。日本で最初に新型インフルで死亡した沖縄の男性が、人工透析を受けていた患者だったからだ。また、日本小児科学会は、小児がんなどの基礎疾患のある子どもを優先させるように申し入れた。
これらの要求を突きつけられた厚生労働省は9月8日、新型ワクチンの接種開始時期や接種方法などについて実施案を公表した。それによると、まず10月下旬から、インフルエンザの診療にかかわる「医療従事者」から接種を始める。その数は全部で約100万人。次に11月から「妊婦」約100万人と、「持病があって重症化しやすい人」約100万人に接種。さらに11月下旬から「1歳~小学校入学前の小児」約600万人、12月から「1歳未満の小児の両親」約200万人の順となっている。その後は、「小学生」約700万人、「中・高生」約700万人、「高齢者」約2100万人の順となる。
しかし今回の新型ワクチンの接種についてはいくつもの問題がある。まず接種時期が遅いため、患者の大量発生を防げない可能性が高いことだ。厚生労働省が発表した前出の「流行シナリオ」によると、患者発生のピークは流行が始まってから第9週辺りとなっている。その際には1日に76万人以上の患者が発生するという。感染の流行はすでに始まっており、国立感染症研究所の推計に当てはめるとピークは9月下旬から10月にかけてになるとみられている。仮に流行開始時期を9月からと遅く見積もっても、ピークは10月下旬となる。
日本の患者は大半が高校生以下であり、今後もこうした状況が続くと見られる。厚生労働省の方針では、「1歳~小学校入学前の小児」でさえワクチンの接種が開始されるのは11月下旬からで、小・中・高校生はさらにそのあとである。したがって、その時にはすでに患者発生のピークは終わってしまっていることになる。これでは、発生を減らすことはおそらく無理だろう。妊婦への接種も11月からなので、やはりピークの時期を過ぎてしまっている。
ワクチンを接種しても発病率は30%程度しか減らない
問題は、予防接種が流行のピークに間に合わないことだけではない。そもそも新型インフルワクチンが本当に感染を予防できるのか、という根本的な懸念もあるのだ。
厚生労働省は、国内で製造される新型ワクチンについて「季節性インフルエンザワクチン(HAワクチン)と同様の方法で製造されるものである。したがって、安全性については季節性インフルエンザワクチンとほぼ同程度、有効性についても、ある程度期待されると判断される」としている。だが、新型インフルエンザのウイルスは従来のそれとは違うものだ。
だからこれまでの方法で作ったワクチンが、どの程度の効果を発揮するかは、実際に接種してみないと分からない。国立病院機構で成人200人を対象に臨床試験を行なう予定だともいうが、接種が開始されるまでの短い期間に、十分な結果が得られるのか疑問だ。結局、出たとこ勝負ということになるのだろう。
もともとインフルエンザはワクチンが効きにくい病気である。ウイルスが突然変異を起こして姿を変えてしまうため、ワクチンの効果も短期間で無になってしまうのだ。季節性インフルエンザの場合、ワクチン接種によって、健常者(65歳未満)の発病は70~90%減少するものの、小児(1~6歳)の発熱は20~30%しか減らない。また、老人施設入所者(65歳以上)の発病も30%しか減らない。したがって新型インフルエンザの場合も、ワクチンの効果は同程度か、むしろ低いと見ておいたほうが賢明だろう。
また、ワクチンの副作用が現われることも懸念材料である。季節性インフルワクチンの場合、122件の副作用が報告されており、4人が死亡している(2007年度)。接種した本数は2257万本なので、それに比べると副作用は少ないといえるが、新型ワクチンは、どの程度になるか分からない。とくに輸入ワクチンの場合はいっそう不安な要素が多い。
先に触れたように、輸入ワクチンは細胞培養によってウイルスを増殖させる新しい方法で作られている。鶏卵での培養では、卵を用意するのに限界があり、大量生産が難しい面があるが、細胞培養法では、そうした手間がいらないため、短期間にたくさんのワクチンを製造することができるからだ。
しかしウイルスの培養に使われる細胞は、腫瘍原性が認められているものなのだ。これは、その細胞が動物の体内に入った場合に腫瘍を発生させるという性質だ。つまり、がんを引き起こすかもしれないのである。使用された細胞は製造工程で除去するのでワクチンに含まれることはないというが、慎重な安全性の確認が必要だろう。
また、海外のワクチンには、免疫補助剤(アジュバント)が混ぜられている。これは、一緒に投与することで、免疫反応を高めて効果を強めるというものだ。しかし、それによって副作用の発生率が高まることも知られている。
新型インフルエンザは、やがて季節性インフルエンザになる可能性が高い
本来なら、こうした新しい製造法で作られたワクチンは臨床試験によって安全性と有効性を確認しなければならない。しかし、それを行なっていたのでは接種時期にとても間に合わないのは、これまで再三指摘した通りだ。そこで舛添厚生労働大臣は、薬事法上の「特例承認」を適用する考えを明らかにした。海外で臨床試験が実施されていれば、国内で改めて臨床試験を行なわなくても承認するという措置だ。
しかしその後、日本小児科学会が国内の臨床試験で安全性を確認するように求めた。そのため急遽、前述のように小児らを対象とした100例程度の臨床試験を行なうことになったのだ。もしこの試験によって強い副作用が見られれば、海外からのワクチンの輸入は困難になるだろう。
期待されている新型インフルエンザワクチンだが、接種開始の時期が遅いことや、どの程度予防できるのか分からないことから、患者の発生はおさまらないと見ておいたほうが無難だろう。したがって、従来のように抗インフル薬のタミフルとリレンザによる治療が重要となると考えられる。そこで心配されるのは、タミフル耐性ウイルスの出現である。
7月には大阪府で新型インフルエンザの耐性ウイルスが確認された。その後も、タミフル耐性ウイルスの発見が相次ぎ、8月29日には、滋賀県で5例目が確認された。ちなみに、この冬に流行したAソ連型インフルエンザの場合、97%がタミフルが「効かない」あるいは「効きにくい」耐性ウイルスであることが国立感染症研究所の調べて分かっている。今後、新型ウイルスも同様にタミフル耐性を獲得することが懸念される。
Aソ連型インフルエンザの場合、タミフル耐性でもリレンザが効く。新型インフルエンザの場合も、タミフルが効かなくなった場合に備えて、リレンザを十分確保しておくことが必要だろう。さらに、リレンザが効かなくなった場合に備えて新たな治療薬の開発も急ぐべきだ。
新型インフルエンザは、今後患者発生のピークを迎えると予測されているが、それ以降は、季節性インフルエンザの一つとして定着する可能性が高い。なぜなら、過去に大流行したインフルエンザが、現在の季節性インフルエンザになっているからだ。1968年に流行し、日本で2000人、世界では56000人が死亡したといわれる「香港インフルエンザ」は、現在のA香港型になって定着した。また1977年に流行した「ソ連インフルエンザ」は、現在のAソ連型になっている。
今回の新型インフルエンザも、新たな「季節性インフル」となって定着し、毎年患者を発生されることになると予想される。今後も、このウイルスと人類との長い戦いが続くことになりそうである。
10.米国小児科学会がインフルエンザに関する勧告を改訂
Medscape Medical News2009年9月14日
米国小児科学会(AAP)が、小児におけるインフルエンザの予防と治療のための季節性インフルエンザ3価ワクチンと抗ウイルス薬の通常使用に関する現在の勧告を改訂した。改訂されたガイドラインは『Pediatrics』9月号で発表された。
「季節性インフルエンザ3価ワクチンの予防接種が、生後6ヵ月 - 18歳のすべての小児に対して推奨される」と、委員長を務めたAAP会員のJoseph A. Bocchini Jr, MDは述べている。「2 - 18歳の健康な小児には[3価の不活化インフルエンザワクチンまたは弱毒生インフルエンザワクチンの]いずれかを接種することができる」。
AAPは、健康な小児およびインフルエンザ合併症のリスクを上昇させる疾患を有する小児を含めた6ヵ月 - 18歳のすべての小児に、季節性インフルエンザ3価ワクチンの予防接種を毎年行うよう勧告している。AAPが季節性インフルエンザ3価ワクチンの予防接種を毎年行うよう勧告しているその他のグループには、医療従事者、妊娠中の女性、ならびに高リスク疾患の小児または5歳未満の健康な小児の世帯内接触者および家庭外介護者が含まれる。
2009 - 2010インフルエンザシーズンに関する要点
2009 - 2010インフルエンザシーズンに特に関連する具体的な要点は次の通りである:
6ヵ月 - 18歳のすべての小児は季節性インフルエンザの3価ワクチンの予防接種を毎年受けることが推奨される。臨床医は慢性疾患または免疫抑制状態の患者のように、インフルエンザ合併症のリスクの高い小児を特に標的にすべきである。インフルエンザによる疾病負荷が最大であるのは、インフルエンザに関連した医療を必要とするリスクが健康成人と比較して有意に大きい学齢期の小児である。学齢期の小児におけるインフルエンザの感染を少なくすることは、家庭内接触者および地域住民へのインフルエンザの感染を減らすと予測される。
インフルエンザ感染、入院、および合併症の重大なリスクのある幼い小児のインフルエンザへの曝露リスクを下げるために、高リスクのすべての小児と青年および5歳未満のすべての健康な小児の、世帯員および家庭外介護者も同様に、インフルエンザ予防接種を毎年受けるべきである。6ヵ月未満の小児に対するインフルエンザワクチンの使用は承認されていない。
6ヵ月 - 18歳のすべての小児、とりわけインフルエンザによる合併症のリスクの高い小児を確認しなければならず、毎年のインフルエンザ予防接種が利用可能であり推奨されることを小児の親に説明すべきである。
流行しているインフルエンザ株の世界的サーベイランスに基づいて予測された優勢株に対応するため、B型ワクチンの2009 - 2010インフルエンザシーズンの季節性3価ワクチンは変更されている。
世界保健機関が新しいA型(H1N1)インフルエンザウイルスのパンデミックを宣言したことは、この株に対する防御効果のあるワクチンを開発する必要があることを支持する。2009 - 2010シーズンにおける追加的なパンデミックインフルエンザ1価ワクチンの使用に関する勧告は、インフルエンザシーズン中の南半球における新規株の蔓延パターンに部分的に基づくものであろう。供給業者はCDCウェブサイトおよびAAP Red Book Online Influenza Resource Pageから入手可能な地域および州の保健当局の勧告を把握し情報を最新化しなければならない。AAPウェブサイトでも、小児科医および家庭向けにH1N1ウイルスの詳細な最新情報を頻繁に提供する予定である。
予防接種に対する防御反応はインフルエンザシーズンを通して持続するため、ワクチンが利用可能になり次第、たとえ8月または9月という早い時期であっても、すべての小児に季節性インフルエンザワクチンを提供すべきである。しかしインフルエンザの活動性が地域社会において確認された後でも、3月以降まで延びることの多いインフルエンザシーズン全体を通して予防接種活動を継続すべきである。さらに、同じシーズンに活動性のピークが2回以上ある可能性もある。したがって少なくとも5月1日までは予防接種を行うことによってワクチン接種者をシーズン中さらに保護することができ、その間、そのシーズンに2回の投与を必要とする小児に2回目のワクチン投与を行う十分な機会を提供できる。
季節性インフルエンザ3価ワクチンの推奨投与回数は次のように年齢に基づいている:
◇以前に季節性インフルエンザ3価ワクチンを接種したことのない9歳以上の小児は、予防接種の最初のシーズンに1回のみ接種を受けるべきである。
◇季節性インフルエンザ3価ワクチンの接種を初めて受ける9歳未満の小児は、同じシーズン中、初回接種の4週間以上後に2回目の接種を受けるべきである。
◇ワクチンの接種を受けた最初のシーズンに季節性インフルエンザ3価ワクチンの接種を1回のみ受けた9歳未満の小児には、次のシーズンには季節性インフルエンザ3価ワクチンを2回接種し、その後の各シーズンには1回接種しなければならない。この勧告は9歳未満の小児にインフルエンザワクチンを接種する最初の年の後のインフルエンザシーズンにのみ適用される。なぜなら季節性インフルエンザ3価ワクチンの他の筋書きに関するデータは利用可能でないからである。
2009 - 2010インフルエンザシーズン中に感受性パターンの異なる複数のインフルエンザ株が同時に流行することが予測されるため、化学的予防または治療のための抗ウイルス薬の使用に関する勧告は前年までのものよりも複雑である。治療選択肢にはアマンタジン、リマンタジン、オセルタミビル、およびザナミビルが含まれる。季節性A型(H1N1)インフルエンザウイルス(A/Brisbane/59/2007)はオセルタミビルに耐性であり他の薬剤には感受性である。パンデミックA型(H1N1)インフルエンザウイルス、季節性A型(H3N2)インフルエンザウイルス、および季節性B型(B/Brisbane 60/2008, Victoria lineage)インフルエンザウイルスは、アマンタジンとリマンタジンに耐性でありオセルタミビルとザナミビルに感受性である。
6ヵ月 - 18歳のすべての小児に対する標的を定めた予防接種を実行するため、医療従事者、インフルエンザキャンペーン計画者、および公衆衛生当局は、アウトリーチとインフラの拡充計画を作成し実行するために協力しなければならない。いくつかの例として、予約不要のインフルエンザ診療所を新たに設置すること、すべての診療時間にワクチンを利用できるようにすること、予防接種期間中は開業時間を延長すること、予防接種を実施できる場所を増やすために学校、保育所、教会、および他の機関と協力することがある。
「ワクチン供給が遅延または制限される場合にはいつでも、季節性インフルエンザ3価ワクチンの投与の優先順位を適切に決定するために、前述のグループに加えて、ワクチン製造業者、販売業者、および費用支払い機関との協力も必要である」とガイドラインの著者らは結論づけている。「幼い小児に対する[弱毒生インフルエンザワクチンの]安全性、免疫原性、および有効性の継続的評価が重要である。6ヵ月未満の乳児のための安全な免疫原性ワクチンを開発することも有用であろう」。
すべての著者がAAPとの利益相反に関する文書を提出したことを開示しており、理事会が承認したプロセスを経ていかなる問題も解決している。
Pediatrics. Published online September 7, 2009.
11.本当に接種できるのか?課題山積の新型インフルエンザワクチン
日経メディカル2009年9月14日
森兼啓太(東北大大学院医学系研究科感染制御・検査診断学講師)
【はじめに】
新型インフルエンザワクチンの接種に向けた動きが活発化してきた。厚労省はようやく先月から何度も意見交換会を開催し、様々な立場の人から意見を聴取した。9月4日、マスコミ各社に優先順位や輸入ワクチンも含めた「新型インフルエンザワクチン接種のあり方」の案を提示し、同時にパブリックコメントの募集を開始した。
2005年に新型インフルエンザ対策行動計画が策定され、その後改定されてきた。付随するガイドラインも策定され、同様に改定されてきたが、ワクチン接種のありかたについては、不明確な要素も多いこと、および優先順位付けイコール人の命の軽重の判断という批判への恐れなどから、十分に議論がされてこなかった。
今回の新型インフルエンザである2009年インフルエンザA(H1N1)に関して、ようやく様々な情報が集積されてきた。その結果、季節性インフルエンザでは毎年多くの感染者が出る高齢者にはあまり患者発生がなく、逆に10歳代あるいはその前後の世代の若年者に感染者が多いこと、妊婦や小児、基礎疾患をもった人たちの重症化リスクが高いこと、などがわかってきた。
これらの特徴に基づいて、今回の案では、妊婦や小児、基礎疾患をもった人たちをワクチン接種の高い優先順位に据えている。また、新型インフルエンザの流行の際に医療機関で欠勤者が多く出たり、医療従事者から患者に伝播したりすることも好ましくないので、医療従事者も同じ優先順位に据えられている。
さらに、小中高生など罹患のリスクが高い(重症化のリスクは高くない)人たちに接種することによる流行の抑制も一つの選択枝であると記し、これらの集団を第二順位としている。順位付けは極めて妥当な線であり、議論が落ち着くべきところに落ち着いたという印象を受けた。この間、短時間で何度も会議を開催し意見聴取を行なって接種順位の案をまとめた、厚生労働省などの関係者に敬意を表したい。
【優先順位の次にくる議論】
優先順位に関する議論は落ち着いたが、実際にワクチンが接種されるまでのプロセスには問題が山積している。昨日(9月9日)、都内で行われた専門家や団体代表者などを交えた意見交換会では接種優先順位案について異議を唱える人はおらず、ほとんどの議論がそれ以外の部分に関するものであった。その中でも特に重要だと筆者が考える、3つの課題を以下に示す。
(1)ワクチン接種体制:特に、どこで誰がワクチンを打つか
(2)輸入ワクチンの確保
(3)輸入ワクチンの使用の必要性
【ワクチンの接種場所】
厚労省は、9月8日の都道府県への説明会において、医療機関と契約して接種してもらう方向性を打ち出し、これを都道府県に伝えている。契約対象は主に無床診療所(いわゆるクリニック)であると思われる。季節性インフルエンザであれば流行前に接種するので、これで構わないし、実際そのように行われている。
しかし、新型インフルエンザワクチン接種は、これから流行するさなかで入荷した分から順次行われると考えられる。狭いクリニックの中でインフルエンザ患者とこれから接種して免疫を付ける者が同居することになる。言い換えれば、ワクチンを接種して免疫を付けたい人が、わざわざ自分が免疫のない病気の患者のそばに行く形になる。
これについて厚労省は昨日の席上で、接種場所は必ずしも医療機関に限らないと考えており、8日の説明会でもそう説明した、また、クリニックのような医療機関であっても場所や時間帯を分けることなどにより対応可能と考えている、とのことであった。
しかし、マスコミ各社などに配布されている資料には、接種場所に関して医師会に調整を依頼すると記載されている。どうみても医療機関での接種に限定しているようにしか思えない。また、対応可能というなら、より現場に近い群市医師会や開業医の声を聞くべきである。現時点ですでに、発熱患者とそうでない患者を場所や時間を分けて診療することに苦慮しているクリニックに、さらにワクチン患者も分ける時間・空間的余裕がどこにあるというのだろうか?(2009.9.9 MRIC臨時 vol.234 「簡単に発熱外来と言うけれど…」長尾和宏先生(長尾クリニック院長)の記事を参考にして頂きたい)
発熱患者すら分離するのが困難な現状では、絵に描いた餅と言わざるを得ない。一度現場を見に行ってからにして欲しいし、自分がそのような場に接種しに行くかどうかよく考えて欲しい。
筆者は、発熱患者が来ない保健所や保健センターなどの行政組織における接種が適当と考える。特に保健センターに関しては、まさにこういう時のために存在する組織なのではなかろうか。もちろん、時間・空間的余裕のある医療機関が接種場所となることには賛成であり、インフルエンザワクチン接種が開業医にとって比較的コストパフォーマンスに優れた事業であることは否定しない。しかし、保健センターという既存のシステムを考慮しないのであれば、明確な理由が必要である。ちなみに民主党の足立政調副会長も私と同じお考えのようである。
【輸入ワクチンの確保】
国産ワクチンの数量が絶対的に不足しているのは前から明らかであり、輸入について検討するのは当然である。しかし、輸入ワクチンの確保については不透明な部分が多く残されている。まず、厚労省は交渉中ということを理由にその詳細を明らかにしない。
本日の会議資料やパブリックコメントの資料でも、A社、B社という表現になっているが、うち1社がノバルティス社であり、日本で臨床治験の実施を検討していることはすでにメディアで報じられている。アジュバント(免疫増強剤)についても同社のワクチンであれば比較的使用経験の浅い、アルミニウム製剤ではないものであることは明白である。しかし、そのことも昨日の資料には記載されていない。
7月30日の意見交換会の場では、海外メーカーとワクチン輸入の交渉中であることが紹介され、上田健康局長が「ワクチンを輸入することに強い反対のご意見がないことをこの場で確認したい」と述べていた。出席者は基本的にワクチン輸入に反対していなかった。それならば速やかに輸入に向けた条件整備を行なうのが当然であり、その後5週間以上かかっても交渉が成立しないのであれば、その理由を明らかにする必要がある。
7月30日の会議では、海外ワクチンメーカーが日本にワクチンを売る条件として免責を求めてきており、これが最大の障害になっているとの説明がなされた。本ワクチンは十分な使用経験のない状態で多数の人に接種される。10000人程度の臨床試験を行なっても、まれな副反応は検出されないだろう。何千万人もの人に接種してはじめてわかるような副反応などにより、接種者である医師や医療機関、国、製薬メーカーが責任を問われて訴訟の対象になるのなら、誰も本件に関わりたくないであろう。今回のワクチンに限り、無過失補償・免責制度を制定すべきである。
しかし、それについても厚労省内で議論した形跡があまり見えない。筆者は昨日の会議でこの点を質問したが、一応検討しています、という程度の回答であった。厚労省はこのままのスタンスで交渉を続け、時間切れを待っているのだろうか。専門家や各種団体の代表者を集め、何度も会議の場に呼び出しているのに、公開する情報があまりにも少なすぎる。
【輸入ワクチンの必要性】
当日の会議でいみじくも、国立感染症研究所・インフルエンザウイルスセンター長の田代氏が「こうなることがわかっていながら、なぜ輸入に関する交渉がここまで遅くなったのはどうしたことか」という趣旨の発言をしていたが、まさにその通りであり、輸入ワクチンの検討や交渉開始がなぜここまで遅くなったのか、交渉がまとまらないのはなぜなのか、これらの疑問はしかるべき時に徹底的に検証されるべきであろう。新政権には落ち着いた時点でもよいので、この点を特に期待したい。
一方で同じ田代氏が、国産ワクチンを最大限に活用すれば輸入は必要ないのではないかという発言をしている。国産ワクチンは現時点で約1,800万人分が供給可能と厚労省は推定しているが、これは2回接種、かつ1mLバイアルで出荷した場合の数値である。まず1mLバイアルを10mLバイアルに変更すれば、瓶の底や壁に付着して失われるワクチンが相対的に減少するため、供給可能なワクチンの人数分が若干増加する。さらに2回接種をやめ1回とすれば、2倍の人が接種可能となる。これによって、最大6,000万人分のワクチンが供給可能になり、輸入分は不要という理論である。
これらの方法は一見良さそうにみえるが、1人あたり0.5mLずつ瓶から吸うため、1本の瓶を20回穿刺することになり、それだけ微生物による製剤の汚染の機会が増す。どこか一点で汚染すれば、それ以降に接種を受けるすべての人にリスクが生じる。小児はこれより少量の接種なので、さらに穿刺する回数が増える。また、このような製剤は通常のワクチン接種で行われていない。慣れない方法での接種は注射器の取り違いや再使用による血液媒介性疾患(B型肝炎やHIVなど)の被接種者間伝播のリスクを増す。しかし、取り違いなどが発生した時、国はその責任を取らず、接種者である医師に帰するであろう。
問題はまだある。バイアル製剤の使用の原則は、一旦使用を開始したバイアルを速やかに使い切ることである。冷蔵庫に保管し翌日まで持ち越すことは好ましくない。とすれば、接種医療施設では20人単位で接種者を集めなければならない。その調整も医療機関が行うのであろうか?1mLバイアルであれば2人単位でよいので、接種人数が中途半端になっても廃棄するワクチンは最大1人分である。もし20人ずつ接種ということであれば、それこそ保健センターで予約制にて行なうべきではないだろうか。田代氏には、日本のインフルエンザワクチン研究の中枢にいる人物として、製造や供給、接種体制など広い視野からの発言が求められている。
接種回数については、日本の国産ワクチンと同じアジュバントなしの製剤を使用する予定のアメリカにおいて、CDCは接種回数の勧告を行っていないが、幼児や小児は2回接種が必要である可能性が高いとしている。それ以外の年齢層について接種必要回数は不明としているが、ほとんどの人が免疫を持たないと考えられるため、2009年インフルエンザA(H1N1)に対するワクチン接種が2回必要だという前提で議論してきた方向性が急に転換するのもいかがなものかと思う。様々な議論は必要だとは思うが、輸入ワクチンは掛け捨て保険であり、輸入しても使わないことも想定しておくべきと言ってきた田代氏がなぜここにきて輸入反対(不要)論を唱えているのか、理解に苦しむ。
【おわりに】
早ければ10月末にも期待される国産新型インフルエンザワクチンの最初の出荷に対して、接種体制には問題が山積している。優先順位に関する議論が一段落した今、関係者が力を合わせて接種体制や輸入ワクチンに関する問題を一つひとつクリアしていく必要がある。特に輸入ワクチンに関しては厚労省が情報公開せずすべてのカードを握っている状態であり、メーカーとの交渉の時間切れで輸入できないことになると厚生労働行政に大きな禍根を残すことをあまり意識していないように思われる。とにかく、残された時間は長くない。
12.海外の2つの新型インフルワクチン、1回接種でも有効性を示唆
日経メディカル2009年9月14日
(NEJM誌から)CSL Biotherapies社製とNovartis社製のワクチン
新型インフルエンザワクチンの不足が世界的に問題となっている中、異なる2つのワクチンの有効性と安全性を評価した臨床試験の予備的な結果が、NEJM誌電子版に2009年9月10日に同時掲載された。いずれのワクチンについても、1回接種で抗体が誘導されることが示された。
全世界で2009 H1N1に対するワクチンの接種開始が待たれている。そのためには、安全性と有害事象プロファイルを調べ、さらには最適な用量と投与レジメンを確定するための臨床試験が必要だ。
オーストラリアCSL社のMichael E. Greenberg氏らは、CSL Biotherapies社が鶏卵法で製造した1価の不活化スプリットワクチンに関するフェーズ2試験を、英Leicester大学のTristan W. Clark氏らは、1価の細胞培養ワクチンをMF59アジュバントと共に投与するフェーズ1試験を行っている。
オーストラリアのグループは、臨床試験データを迅速に公表することが、各国のワクチン接種計画の作成に役立つと考え、進行中のフェーズ2試験の予備的な結果を発表した。
この研究で用いられたCSL Biotherapies社製のワクチンは、季節性インフルエンザに対するワクチンと同じ鶏卵法を用いて作製された。WHO推奨株の1つであるA/California/7/2009に対するスプリットワクチンだ。この製品はアジュバントを含まないが、保存剤としてチメロサールが0.01w/v%添加してある。
今回の前向き無作為化observer-blind試験は、オーストラリアの1施設で現在も進行中だ。対象は、健康な18~64歳で、2通りの用量を2回接種して有効性と安全性を評価することになっている。
今回報告されたのは、初回接種から21日後の免疫原性と安全性に関する予備的な結果だ。
2009年7月22日から7月26日までに計240人を登録。50歳未満と50歳以上がちょうど同数になるよう登録し、1:1で、抗原量にして15μgまたは30μgに割り付け、0日の時点で三角筋に注射した。2回目の接種は21日目に行われた。
ベースラインと初回接種後21日時の抗体力価を、赤血球凝集抑制(HI)試験とマイクロ中和(MN)試験により測定した。
インフルエンザワクチンの評価に用いられる国際的なガイドラインに基づいて、エンドポイントを選択。免疫原性に関する主要エンドポイントは、抗体力価が40倍以上になった患者の割合、血清転換(10倍未満から40倍以上に上昇)または抗体力価が有意に上昇(ベースラインの4倍以上に上昇)した患者の割合、そして幾何平均抗体価(GMT)の増加倍率に設定。
安全性に関する2次エンドポイントは、接種から7日間に自己申告された有害事象の発生率、持続期間と重症度、そして追跡期間中の重症有害事象と特徴的な有害事象(ギランバレー症候群などの神経症状、免疫系の有害反応など)の発生率に設定された。
全体の45%が2009年の季節性インフルエンザワクチンの接種を受けていた。
ベースラインで240人中76人(31.7%)がHI試験で抗体力価40倍以上を示したが、その割合は季節性ワクチン接種群で高かった(44.4%と21.2%、フィッシャーの直接確率検定のp<0.001)
接種後21日の時点で、15μg群の96.7%(120人中116人)、30μg群の93.3%(120人中112人)が、抗体力価40倍以上を示した。
HI試験における血清転換または抗体力価の有意な上昇は15μg群70.8%、30μg群77.5%に見られた。両群間に有意な差はなかった。
GMTも両群ともに上昇し、両群間に有意差は見られなかった。だが、どちらの用量でも50歳以上の方が増加倍率は低い傾向が見られた
MN試験でも、HI試験の場合と同様の結果となった。
これまでに死亡、重症有害事象、特徴的な有害事象の報告はない。全体として有害事象は軽症から中症だった。
46.3%が局所の不快な反応(注射部位の圧痛や疼痛など)を経験したが、それらの94.6%は軽症だった。
全身性の症状(頭痛など)は45.0%に見られた。ワクチン接種に関連すると判断された全身性の症状を経験したのは30.4%だった。重症と見なされたワクチン関連有害事象は1件で、筋痛、倦怠感、悪心が持続したが、通常の治療により5日以内に回復した。
これまでの経験から、ワクチン接種は2回必要と予想されてきたが、今回得られたデータは、15μgの単回投与で成人には抗体反応を誘導できることを示した。
Novartis社製のワクチンは14日以内に抗体反応を誘導
一方、英Leicester大学のClark氏らは、Novartis社製の1価の不活化2009 H1N1細胞培養ワクチンの評価を、Leicester Royal infirmaryで2009年7月から行っている。今回は100人を接種後21日間追跡したデータを報告した。
この製品候補は、A/California/7/2009株の表面抗原に基づくワクチンで、イヌ腎上皮細胞株MDCKを用いて生産されたもの。同じ製造法を利用して生産された季節性インフルエンザワクチン「Optaflu」は、2007年に欧州で承認を得ている。
この臨床試験は、Novartis社専有のMF59アジュバントを添加した場合と添加しない場合の有効性と安全性を評価すべく設計されているが、今回はアジュバントを含むワクチンを投与された患者のみに関する中間結果が報告された。
MF59アジュバントはoil in water型で、スクワレンオイルと、界面活性剤のポリソルベート80(Tween80)とソルビタン・トリオレイン酸(Span85)を含む。1997年に季節性インフルエンザワクチンのアジュバントとして初めて承認されて以来、欧州で延べ4000万人を超える人々に投与されている。Oil in water型のアジュバントは、ワクチンの免疫原性を高めるだけでなく、抗原ドリフトを起こした病原体にも有効な交差反応抗体を誘導できるとの報告がある。
接種対象は、18~50歳の成人で、計175人(年齢の中央値は33歳、65%が女性)が登録された。今回分析対象となった100人には、0日の時点で、ヘマグルチニン抗原量にして7.5μgが三角筋に注射された。これらの人々を4等分し、25人には同日に反対側の腕にも同量のワクチンを接種。別の25人は7日後、25人は14日後、最後の25人は21日後に2回目の接種を受けた。
0日、14日、21日の抗体反応をHI試験とMN試験により評価した。
接種から7日間の局所的な有害事象と全身性の有害事象については、登録者に自己申告を依頼した。
全体では86%が有害事象を経験したが、すべて軽症から中症で、72時間以内に消失した。最も多かった局所反応は注射部位の疼痛(70%が経験)、全身反応は筋痛(42%が経験)だった。初回投与後38度以上の発熱が2人に見られた。
ベースラインで、HI試験において8倍超の抗体が認められた人が14%、MN試験で10倍超の抗体が認められた人が39%いた。その頻度は年齢、または季節性インフルエンザワクチン接種の有無とは無関係だった。
14日の時点のGMTは、それまでに1回しか接種を受けていないグループより2回接種を受けていたグループで有意に高かった。(HI試験ではp=0.04、MN試験ではp<0.001)。しかし、4群(0日に2回接種を終えたグループ、0日と7日に接種を終えたグループ、0日に初回接種を終え当日接種を受けたグループ、0日に初回接種を終え21日目の接種を待っているグループ)を比較すると、差は有意ではなかった(HI試験ではp=0.34、MN試験では p=0.10)。
21日の時点では、1回しか接種を受けていないグループと2回の接種を終えたグループの間で比較してもGMTに有意差はなかった(HI試験ではp=0.18、 MN試験ではp=0.051)。
続いて、血清転換(接種前の抗体力価が10倍以下で接種後に40倍以上になった、または接種前が10倍以上で接種後には力価が接種前の4倍以上になった)、血清防御(抗体力価が40倍以上)を達成した人の割合を比較した。
ベースラインで抗体陽性だった人々とそれ以外の人々の血清転換率に差はなかった。
接種後21日時に血清転換と判定された人の割合は、その時点で1回しか接種を受けていなかったグループでは、HI試験で76%、MN試験で92%となった。2回接種を終えていたグループでは、それぞれ88~92%と92~96%だった。
血清転換率を4群で比較すると、14日目、21日目のいずれも差は有意にならなかった。血清防御を達成した人の割合についても、同様に有意な差は見られなかった。
得られた結果は、このワクチンが、単回接種でも14日以内に抗体反応を誘導できることを示した。
CSL Biotherapies社製のワクチンの臨床試験の原題は「Response after One Dose of a Monovalent Influenza A (H1N1) 2009 Vaccine―Preliminary Report」、概要は、こちらで閲覧できる。
Novartis社製のワクチンの臨床試験の原題は「Trial of Influenza A (H1N1) 2009 Monovalent MF59-Adjuvanted Vaccine―Preliminary Report」
13.心不全におけるアルブミン尿は何を意味するか? CHARMプログラムの
エビデンス
CareNet2009年9月14日
英国Glasgow大学のColette E Jackson氏らは、「尿中アルブミン/クレアチニン比は、心不全予後予測の独立因子である」とする報告を、Lancet誌2009年8月15日号で発表した。尿中アルブミン/クレアチニン比(urinary albumin to creatinine ratio;UACR)が1単位増加するごとに、主要複合転帰(心血管疾患死または心不全悪化による入院)のリスクは1.15倍増加するという。
マクロアルブミン尿の人は、正常UACR値に比べ心血管死または心不全悪化による入院リスクが1.75倍に
Jackson氏らは、CHARMプログラム(Candesartan in Heart failure: Assessment of Reduction in Mortality and morbidity Programme)に参加する、心不全患者2,310例について、調査開始時点と追跡期間中にUACR値を調べ、主要複合転帰(心血管疾患による死亡と心不全悪化による入院)、その他全原因による死亡について評価が行われた。
おもな結果は以下の通り。
●追跡期間の中央値は、37.7ヵ月だった。
●UACRが正常値だったのは1,349例(58%)、微量アルブミン尿を呈したのは704例(30%)、マクロアルブミン尿は257例(11%)だった。
●左室駆出分画が減少している群と保持されている群とを比べたが、UACR値が高い人の割合は同等だった。
●高UACR値の人は正常値の人に比べ、より高齢で、より多くの心血管疾患共存症があり、腎機能はより低下し、糖尿病の罹患率もより高かった。
●一方で、非糖尿病、非高血圧、非腎機能異常の人でも高UACR値の人は見られた。
●高UACR値は、複合転帰および死亡のリスク増加と関連が確認された。腎機能や糖尿病、HbA1c値などで補正後も確認できた。
●補正後の主要複合転帰について、微量アルブミン尿群の正常群に対するハザード比は、1.43(95%信頼区間:1.21~1.69、p
http://fcm-news.blog.so-net.ne.jp/2009-09-14